春毎年3月といえば、時刻表の季節です。若干の例外を除いて、毎年3月にJR(旧国鉄)のダイヤ改正が実施されるためです。数少ない趣味の一つとして、長年毎年3月号の時刻表を買い集めています。かれこれ30年以上にもなります。もっと昔のもあったのですが、親に処分されてしまいました。
祖父が国鉄マンだったため、祖父母宅には自ずと鉄道用品がありました。時刻表もその一つでした。両親共働きであったため、幼い頃は日中祖父母宅に預けられることが多く、祖母と時刻表と共に過ごしていました。時刻表からは、地理、地名(漢字)、数字(計算)を学びました。ですから幼稚園時代から地名と漢字を普通に知っていて、親戚を驚かせていたようです。でも、国際的なお息子さんには遺伝されていないようです・・・。
ただ、後遺症もあります。時刻表には路線地図が最初に載っています。東北地方は左(上野)から右(青森)へと横に展開されているため、今でも東北の鉄道は南北に走っているというよりも、東西に走っている感覚です。どうも北へ向かうという感覚を欠きます。
時刻表は、隠れたベストセラーと言われています。昨今は、生まれる以前の時刻表でダイヤ改正など記念すべき号のものが復刊されています。もちろんそれも集めており、最近1978年(昭和53年)10月号を手に入れました。世に言う「ゴーサントオ」ダイヤ改正号です。この改正から、現在に至る特急列車の号数整備(奇数号は下り、偶数号は上り)などが始まりました。これ以前の号は、ちょっと感覚が合わないところがあります。ゴーサントオは東北・上越新幹線が開通する直前で、これら地方の在来線特急・寝台列車が最も輝いていた時代です。この号は表紙が有名なため、祖父母宅にあったような記憶がありますが、幼すぎて定かではありません。
時刻表は、どんな書籍よりも読んでいて飽きません。ずっと読んでいます。何が面白いのかと言われるかも知れませんが、面白いです。特に、デジタル全盛で情報がスマホ片手のインターネット経由で簡単に手に入る現代の子達は、こんな本を読む面白さが分からないでしょうね。
ゴーサントオでは、えぐい数の特急・急行列車が東北地方を走っています。まだ飛行機が庶民へ広がっていない時代です。特急では、日中の「ひばり(仙台行)」・「はつかり(青森行)」・「つばさ(秋田行)」・「やまびこ(山形行)」です。寝台特急もすごい数です。常磐線経由青森行の「ゆうづる」なんて7往復です。有明の学生さんにはJRに就職して保線業務に従事している子がいますが、寝台列車が走りまくる当時の保線は大変だったろうなと思います。
上信越方面は、「とき(新潟行)」に「あさま(長野行)」がえぐい数です。これらに急行列車が続きます。東北・上信越地方に限りませんが、急行列車は全国で走っていました。ただし路線が変則的で、編成も分割・併合したり。カオス状態です。一体この路線にどんな需要があるんだ?、という走り方です。洗練されているけど面白みに欠ける現代とは違った、古き良き時代です。
特急・急行合わせても、全体としては現在の東北・上越・北陸新幹線の本数の方が多いのですが、こちらは高架別線です。身近な在来線にこれだけの数の特急・急行が走ってる姿は、さぞ壮観だっただろうと、とても羨ましいです。生まれたときには山陽新幹線が走っていて県内の日中特急・急行は廃止されていた広島人としては、羨ましい限りです。親の時代の寝台急行「安芸」(※ゴーサントオで廃止)で大阪の親戚宅に行っていたのって、羨ましかったです。もちろん、新幹線の方が時間的に格段に便利ではありますが、旅情という点では劣ります。
新幹線、そして飛行機が身近である現在、確かに移動は楽になりましたが、一抹の寂しさを感じます。
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