Tag Archives: 研究

リベラルと保守

 企業で5年間抜けていたとはいっても、人生の大半を学問の世界に身を置いています。幸い、何とか餓えることなく生きてきています。ファミリーも、これでもかとお腹いっぱいの日々です。

 この世界に身を置きながら、日本中を駆け巡ってきました。それで感じたことは、「東ほど保守的で西ほどリベラル」ということです。あくまで私自身の感覚ではありますが。

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学会のお知らせ(2024年11~12月) (10/19 Update!!)

 2024年11~12月の学会参加予定です。

  • 第40回九州・山口プラズマ研究会
    • 11月2日(土)~4日(月祝) @ 五島コンカナ王国 (長崎県五島市)
    • 11月4日(月祝) 9:45~10:00 (オーラル): 鷹林 将, “光電子制御プラズマによる気相化学反応制御の新展開”.

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研究活動と高専

 高専(National Institute of Technology)は高等教育機関の一つですから、大学と同じように卒業研究が科目として存在しています。言い方を変えますと、高等教育機関であることは研究活動によって担保されています。

 つまり高専は、研究機関としては大学/大学院や国研と同等なのですが、そこはやはり規模の問題がありまして、建物一棟に及ぶような大型実験装置はありません。一校全体で1,000人程度の学生数です。国立大学は一「学年」で3,000人を越す規模ですからね。私立大学だと10,000人規模にもなります。でも予算手当てとしては規模の割には大きくて、大学の先生方からは羨ましがられていることもまた事実です。実感ないけど・・・。

 現在の研究室専攻科生達は、賞を取りまくってくれています。ちょっと取りすぎかなあと思い、この状況は後輩達へ続いてはいかないだろうなと、嬉しいようでちょっぴり不安な心持ちです。

 この状況の見方を変えてみれば、マネージメントさえしっかりすれば、高専は十分な研究機関として機能することの証左でもあります。しかし残念ながら、現実はそうではないです。

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GEC2024@San Diego, CA, USA

 夏休みの締めくくりとして、GEC2024 (The 77th Annual Gaseous Electronics Conference, 第77回気体電子工学年次会議)という国際会議に行ってきました。要はプラズマの会議ですね。APS (American Physical Society, アメリカ物理学会)主催の第一線の国際会議です。9/30(月)-10/5(土) (※含機中泊)の日程で、開催地米国カリフォルニア州サンディエゴ市に行ってきました。そう、5月に別の会議で行ってきて以来の再上陸です。4ヶ月後にまた来るとは思いも寄りませんでした。前回は一人旅でしたが、今回は専攻科生3名と共に旅しました。

 4人も費用どうすんの!? ということがまず思い浮かぶと思います。ご心配なく。高専機構は現在国際化に力を入れていまして、学生さん達の短期留学や国際会議出席に積極的に援助をしています。私はその校務を担当していまして、先鞭をつける形で支援を受けて学生達を登壇させています。昨年一昨年と毎年実施してきました。

 日本からサンディエゴへは、成田から直行便があります。5月は羽田からサンフランシスコ経由で行きました。しかしいずれも高額なので、4人旅の今回は、福岡空港からハワイ経由の乗り継ぎで向かいました。こちらの方が大夫安くなりました。支援があるといっても、100%ではないですからね。飛行機は、航空会社や旅程の組み合わせにより大きく価格が異なります。

福岡からハワイ・ホノルル経由で行きました。

 これを読んでいる高専生の皆さん、高専を目指す皆さん、保護者の方々は、チャンスだと思います。大学だと規模が大きくて中々難しいのですが、小規模な高専でしたら海外への機会を掴むことは比較的容易です。

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高桑雄二先生受賞&古稀祝賀会

 9/28(土)は、東北大学 高桑 雄二先生の日本表面真空学会令和6年度学会賞受賞と古稀の祝賀会に参加してきました。場所は仙台ではなくて、集まりやすい東京で、しかも浅草の屋形船となりました。

全国各地から浅草へ集まりました。
高桑先生と記念写真。

 ただいま光電子制御プラズマを用いて研究展開をしておりますが、その光電子制御プラズマを生みの親が高桑先生です。まあ要するに、私はその掌の上で遊んでいるということになります。

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第15回半導体材料・デバイスフォーラム

 9/25(水)、第15回半導体材料・デバイスフォーラムが福岡市の福岡国際会議場で開催されました。これは、半導体材料・関連デバイス研究分野に携わっている高専生を中心とした会です。国立高等専門学校機構による半導体人材育成事業の一環です。講演・企業説明会・ポスター発表会がセットになっている大規模なイベントです。今回は有明高専代表として、研究室の専攻科生達がポスター発表を行いました。5年生は聴講参加としました。

 参加者には、九州・沖縄地区以外の高専生、大学生や大学院生(高専OBを含む)、さらにはまだ卒業研究の段階にない低学年の学生さん達もいました。

会場です。
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夏と共に去りぬ

 今回の応物で研究発表は5件が限界であることを身を以て知り、研究室への専攻科生受け入れは最大5名までだなと悟りました。今は3名です。

 研究室としては、5年生は地方大会(支部大会)、専攻科生は全国大会で登壇することを最低限の目標に掲げています。しかしながら今年度は既に5年生2名は全国デビューして、専攻科生は国際会議までも経験済みです。さらには全員受賞もしています。

 我が学生達ながら、敬服です。国際会議や全国大会という大舞台では、年齢も学歴も関係ありません。よほどのプレッシャーであったことは想像に難くないですが、彼らにとっては十分な成長の舞台になったことと思います。

 内容によってはデータや学会での議論も煮詰まってきましたので、あとは私が論文にしていく作業が残っています。論文執筆は一番やりがいがある仕事ですけど、一番大変な仕事でもあります。

 学生さん達の学会発表に拘るのには理由があります。以前にも述べたように、とある大学院の先生に「専攻科出身者は使えない」と言われたことがあるからです。残念ながら、けだし至言です。専攻科生を受け持つ身としては、胸に突き刺さります。

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学会のお知らせ(2024年7~10月) (9/22 update!!)

 2024年7~10月の学会参加予定です。

  • 第85回応用物理学会秋季学術講演会
    • 9月16日(月)~20日(金) @ 朱鷺メッセ他 (新潟県新潟市)
    • 9月18日(水) 15:00~15:15 18p-A37-6 (オーラル): 福⽥ 旺⼟(7E), 内藤 陽⼤(6E), 野⽥ 浩⽮(6E), 古賀 万尋(5E), 出村 翼(5E), ⻄⼭ 輝(5E), 篠原 正典, ⾼橋 和敏, 鷹林 将, “光電⼦制御タウンゼント放電プラズマによるグラフェンの構造制御と解析”. (※福岡大学、佐賀大学との共同研究)
    • 9月19日(木) 9:45~10:00 19a-B3-4 (オーラル): 野田 浩矢(6E), 古賀 万尋(5E), 内藤 陽大(6E), 山本 圭介, 篠原 正典, 鷹林 将, “窒素ナノドープダイヤモンドライクカーボン薄膜の合成と電気特性”. (※九州大学、福岡大学との共同研究)
    • 9月19日(木) 10:00~10:15 19a-B3-5 (オーラル): 古賀 万尋(5E), 野田 浩矢(6E), 内藤 陽大(6E), 山本 圭介, 篠原 正典, 鷹林 将, “酸素ナノドープダイヤモンドライクカーボン薄膜の合成と電気特性”. (※九州大学、福岡大学との共同研究)
    • 9月19日(木) 11:00~11:15 19a-B3-8 (オーラル): 出村 翼(5E), 福⽥ 旺⼟(7E), ⼩野 晋次郎, 恵利 眞⼈, 古閑 ⼀憲, 鷹林 将, “光電⼦制御プラズマで成膜したダイヤモンドライクカーボン膜の応⼒”. (※九州大学との共同研究)
    • 9月20日(金) 11:30~11:45 20a-A32-10 (オーラル): 内藤 陽⼤(6E), ⻄⼭ 輝(5E), 渡辺 貴之, 鷹林 将, “光電⼦制御プラズマの閉じ込めの初期電極構造依存性”. (※田辺工業(株)との共同研究)
  • 第15回半導体材料・デバイスフォーラム
    • 9月25日(水) @ 福岡国際会議場 (福岡県福岡市)
    • 16:55~17:40 P1-16 (ポスター): 内藤 陽⼤(6E), ⻄⼭ 輝(5E), 渡辺 貴之, 鷹林 将, “光電子制御放電によるプラズマ閉じ込め”. (※田辺工業(株)との共同研究)
    • 16:10~16:55 P2-13 (ポスター): 野田 浩矢(6E), 古賀 万尋(5E), 内藤 陽大(6E), 山本 圭介, 篠原 正典, 鷹林 将, “ナノドープダイヤモンドライクカーボン薄膜の合成と電気特性”. (※九州大学、福岡大学との共同研究)
    • 16:55~17:40 P3-16 (ポスター): 福⽥ 旺⼟(7E), 篠原 正典, ⾼橋 和敏, 鷹林 将, “光電子制御放電プラズマによるグラフェンの構造制御”. (※福岡大学、佐賀大学との共同研究)
  • GEC 2024 (The 77th Annual Gaseous Electronics Conference)
    • 9月30日(月)~10月4日(金) @ The Double Tree by Hilton San Diego, San Diego, California, USA
    • 10月1日(火) 16:00~18:00 HT4.00089 (Poster): Haruhiro Naito (6E), Hikaru Nishiyama (5E), Takayuki Watanabe, Susumu Takabayashi, “Plasma Confinement by Photoemission-assisted Discharge”. (※Collaborative work with Tanabe Engineering Corporation)
    • 10月2日(水) 16:00~18:00 HW6.00025 (Poster): Akito Fukuda (7E), Haruhiro Naito (6E), Hiroya Noda (6E), Mahiro Koga (5E), Tsubasa Demura (5E), Hikaru Nishiyama (5E), Masanori Shinohara, Kazutoshi Takahashi, Susumu Takabayashi, “Structure Control and Analysis of Graphene by Photoemission-assisted Townsend Discharge Plasma”. (※Collaborative work with Fukuoka Univ. and Saga Univ.)
    • 10月2日(水) 16:00~18:00 HW6.00026 (Poster): Hiroya Noda (6E), Mahiro Koga (5E), Haruhiro Naito (6E), Keisuke Yamamoto, Masanori Shinohara, Susumu Takabayashi, “Synthesis and Electrical Characteristics of Nano-doped Diamond-like Carbon Films”. (※Collaborative work with Kyushu Univ. and Fukuoka Univ.)
    • 10月3日(木) 8:00~8:15 GR1.00001 (Oral): Susumu Takabayashi, “Photoemission-assisted Discharge Plasma and Its Application for Carbon Electronics”.
  • ISSS-10 (The 10th International Symposium on Surface Science)
    • 10月20日(日)~24日(木) @ 北九州国際会議場 (福岡県北九州市)
    • 10月22日(火) 18:00~20:00 3P38 (Poster): Hiroya Noda (6E), Mahiro Koga (5E), Haruhiro Naito (6E), Keisuke Yamamoto, Masanori Shinohara, Susumu Takabayashi, “Synthesis and Electrical Characteristics of Nano-doped Diamond-like Carbon Films”. (※Collaborative work with Kyushu Univ. and Fukuoka Univ.)
    • 10月22日(火) 18:00~20:00 3P73 (Poster): Haruhiro Naito (6E), Hikaru Nishiyama (5E), Takayuki Watanabe, Susumu Takabayashi, “Plasma Confinement by Photoemission-assisted Discharge”. (※Collaborative work with Tanabe Engineering Corporation)
    • 10月22日(火) 18:00~20:00 3P77 (Poster): Akito Fukuda (7E), Haruhiro Naito (6E), Hiroya Noda (6E), Mahiro Koga (5E), Tsubasa Demura (5E), Hikaru Nishiyama (5E), Masanori Shinohara, Kazutoshi Takahashi, Susumu Takabayashi, “Structure Control and Analysis of Graphene by Photoemission-assisted Townsend Discharge Plasma”. (※Collaborative work with Fukuoka Univ. and Saga Univ.)

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応物 in 新潟

 応物に新潟へ来ています。研究室一同で来ています。全員初めての新潟県です。

 学会へ来て発表すると、なんてことないことをミスっていることに気づかされます。

 学会って何するところかというと、「目を覚ます」ところかと思います。日々の業務に疲れ果てているとはいえ、片手間となってしまっている研究活動を恥じ入るばかりです。

 研究しなければ、苦しむことも悩むこともないんでしょうが、それらがない人生っていうのは退屈かもしれません。体育会系の部活動と一緒なんかなぁ。

 タレカツバスセンターのカレーで心癒します。

米(まい)ちゃんと米(まい)るくんがお出迎え。新潟と言えば、やはり米ですよね。
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学会発表と研究活動

 今週は応用物理学会です。今回は新潟開催で、明日9/17(火)に移動して翌18(水)から途中参加です。フル日程は何かと通常業務に支障を来しますし、予算もね・・・。

 今回は研究室から5名5件の発表としました。学生6名と私の総勢7名の小さな研究室から5件です。何とか準備が間に合いました。命削りました。5件という数は初めてですが、ここが限界です。「研究を精力的に進めたい!!」というよりも、学生さん達に学会活動を通じて広い世の中の何かを学び得てほしいと、頑張りました。何も学会活動が全てではないですが、私にできることといったら先ずはこれかなと。

 研究室を開いて早いもので、学生さん達は4代目です。年月を積み重ねていくことで、チームとして上々の仕上がりとなってきました。今や、20歳前後と非常に若いながらも、世の誰に対しても誇ることのできるメンバーだと自負しています。この歳になると、自身が先陣を切るよりもマネージメントの方が楽しく感じたりします。否、先陣を切るのは、万物を創造できる化学者としての誇りですけどね。

 「化学はCentral Science」です。学生時代に有機化学の講義で聴いたフレーズで、今でも心に響いて忘れません。今は電気系にいますけどね。精密制御できる電気エネルギーをCentral Scienceにどう繋げるか。電気化学で博士号を得た私の研究に対する根本思想です。

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