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顧客満足と就業精神

 品質の用語に「顧客満足」という語があります。”Customer Satisfaction”の訳語です。品質管理/保証の最終目標は、この顧客満足です。

 顧客に対して、製品ないしサービスを提供し、これに満足してもらうことで、顧客からその対価として金銭を受け取ることができます。こうして企業が成り立ち、経済が成り立ち、世の中が潤います。金銭は、世の中を豊かにする触媒です。

顧客満足は教えています。

 以上は一見至極当然のことと受け止めることができますが、昨今その認識が崩れていっているように思えます。

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量より先に質は来ない

 ここ最近、「量より先に質は来ない」という類のルネサンスがよく目に留まります。

 今の世の中、SNSが全盛で、誰とでも電脳空間上において、その人の雰囲気や匂いを感じることなく気軽に付き合えます。ネット検索すれば、生成AIを使えば、情報は気軽に手に入ります。

 彼らは、義務や忍耐よりも権利を優先する教育を施されてきました。最先端の教育ということで。叱られない教育を施されてきて、個性を何よりも重視されて。コロナ禍が更に追い打ちをかけました。

 その結果、他者を責めることだけを学び、耐えることを知らない世代が生まれてきました。しかし一方で、良識ある社会は彼らを拒むようになりました。

 未来を憂う人達は、ルネサンス運動をするようになっています。デジタル全盛の昨今においても、教育は決して効率で計ってはならないことを、社会は反省し始めました。

 渦中の彼らは、不幸な世代かもしれません。教えられなかった不幸です。しかし全く順調な世代など、歴史上のどこにもありません。

 個人的には、人間は教育次第で如何様にでもなるのだなと、改めて教育の重要性を学びました。

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ECS 250th Meeting@Calgary, Canadaへの旅(4/4)

 続きです。発表を無事(とは言えないかな・・・)終えた後は、少しの時間観光しました。当日夜の便で帰るスケジュールにしていましたので。とりあえずカルガリータワーという街の中心にある展望台へ行ってみました。Cトレインの1 Street SW(southwest)駅を降りて南です。

 まあ、余分に過ごしてもスケジュール的には大して問題はなかったのですが、国際会議というものは通常半年前に手続きするものです。当時は後期開講中の予定が立っていない状態でしたので、詰めたスケジュールを立てていました。

カルガリータワーを1 Street SW駅から臨みます。
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ECS 250th Meeting@Calgary, Canadaへの旅(3/4)

 続きです。到着してから32時間後に、無事スーツケースはホテルに到着しました。早速着替えて、先生方と食事へと行きました。あ゛ー、上着って暖かいんだなーと。

 揃って、会場のBMOセンター最寄りのVictoria Park/Stampede駅からCトレインに乗って、ダウンタウン方面へと向かいました。

カルガリー市中心部のダウンタウンです。
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ECS 250th Meeting@Calgary, Canadaへの旅(2/4)

 続きです。空港からのバスを降りて、無事ホテルにつきました。上着がなく寒い中、すぐ会場へ向かって、受付を済ませました。翌日は朝から会場へ行きました。

 学会会場はカルガリー中心部ダウンタウン東端にあるBMO Centreという、巨大な展示場でした。ホテルから会場へは、近くのCトレインというLRTの駅City Hall/Bow Valley Collegeから一駅でした。歩いて行けないこともないようなのですが、折角なのでCトレインで行きました。カルガリー市には、Calgary Transit(カルガリー交通局)が運営する公共交通機関があります。バスとCトレインです。全ての機関には、4カナダドル(CAD) ≈ 440円/90分で乗れます。ただし、なんと!!、ダウンタウンにある複数のCトレイン駅間は無料となっています。Cトレインは頻繁に来るので便利です。今回は、ECSの参加証を持っているとすべて無料ということでした。なおCトレインは、日本とは逆に右側通行でして、よく乗り場を間違えました。

朝のCity Hall/Bow Valley College station駅です。高緯度なので、陽はまだでした。モニターが示す現在気温は-2℃でした。上着がないので・・・。ちなみにカナダは摂氏で表現します。お隣アメリカは華氏で困りますけど。
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ECS 250th Meeting@Calgary, Canadaへの旅(1/4)

 10/24(土)~29(木)の間、ECS 250th Meetingに参加のため、Canada(カナダ)のCalgary(カルガリー)へ行ってきました。かつて冬季オリンピックが開かれたことがある有名な都市ですね。

 ECSは、”The Electrochemical Society”の略で、アメリカ電気化学会のことです。日本にも電気化学会がありまして、こちらはECSJ (The Electrochemical Society of Japan)と言います。”of Japan”がくっついていますが、アメリカの方にはありません。まあ、色々とありますね。

 電気化学とは、電池(一次、二次、太陽、燃料など全般)やメッキの研究が最も分かりやすい研究内容ですが、もっと広く捉えますと、電極と電解液の固/液界面現象を取り扱う学問分野です。燃料電池では、固/液/気の三相界面になります。電気化学は物理化学の一大分野ですので、電気ではなくて化学の範疇です。ただしECSはECSJとは違って、さらに応用物理分野である半導体材料も取り扱っています。

 ECSには、まだ電気化学の一分野である光電気化学を専攻していた博士後期課程学生だった2004年、ハワイで行われた会議に参加しました。博士号を取得してからは電気化学の世界から離れていきましたので、ECSへは22年ぶりの参加となりました。今回は、世話役(organizer)を務めておられる九州大学の近藤 博基先生のお声がけで、身近な先生方と共に参加しました。

 カナダへは初めてでした。専攻科生達は皆巣立ったので、今回はお気楽な一人旅としました(※先生方とは現地集合)。しかし一人旅でも費用は節約したいので(※だって結局自分の研究予算使ってるので)、安かったChina Airlines (中華航空)を選択しました。台湾を代表する航空会社ですね。というわけで旅程は、「福岡 → 台北(桃園)@台湾 → バンクーバー@カナダ → カルガリー」という、乗り継ぎ2回となりました。運悪く、台湾周辺に台風30号がやって来ていて、台風に突っ込んでいく旅程となりました。当然、福岡発から遅延となりました。

福岡空港です。台風30号のため最初から遅延となりました。
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DLC-GFET (3/3)

 さらに続きです。2020年4月、有明高専に着任しました。けれど企業からのため何の装置も持たず、手ぶらでやって来ました。

 当然、卒業研究指導はどうしよう・・・ということになりました。有明高専は旧帝大のような講座制ではなく、研究室は助教レベルからすべて独立研究室です。指導学生に使わせる装置はないので、初年度は、企業で少し経験した高周波導波管とそのネットワークアナライザ(ネットアナ)解析を卒業研究テーマとしました。ネットアナは最も高価な電気電子測定装置の一つで、1000万円を超えることもあります。しかし今はNanoVNAという小型のオープンソース装置が1万円程度で手に入ります。絶対性能では既存の装置に敵いませんが、卒業研究レベルなら大丈夫です。企業経験に助けられました。

 2年目になり、高桑先生が定年されるに伴い、光電子制御ブラズマ装置を2台頂きました。こうしてDLC研究が再びスタートしました。

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DLC-GFET (2/3)

 続きです。それから通研と多元研との間で共同研究が始まり、私はこの間を行き来することになりました。片平キャンパスは、東西に走る2本の道路により北・中・南の3つの地区に分かれます。多元研は中地区の北側にあります。通研は南地区が本拠なのですが、中地区の南端にナノ・スピン実験施設というクリーンルームを含む建物を有していて、私はここにいました。多元研とナノ・スピンは、歩いて5分程度の距離です。

 とはいえ、最初はうまくいったはずなのに、後が続きませんでした。正にBeginner’s luckというものでした。「何故うまくいかないんだろう・・・」と、来る日も来る日も一人実験に往復しました。多元研でDLC成膜し、ナノ・スピンでデバイス化しと。雨の日や雪の日もありました。まるで私の足跡が道に刻まれるくらいに。

当時行き来に持ち運んだ携帯ケースです。
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DLC-GFET (1/3)

 研究者として、これまでに世の評価を得た仕事が2つあります。一つは、グラフェンをチャネル材料とした電界効果トランジスタ(FET)のトップゲート絶縁膜(誘電膜)に、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)を適用できたことです[ Susumu Takabayashi et al., “Carbonaceous field effect transistor with graphene and diamondlike carbon”, Diamond and Related Materials, 22, 118–123 (2012)]。世界初の炭素質トップゲート型FETです。もう一つは、そのDLCの化学構造として、sp2クラスターモデルを提案したことです[Susumu Takabayashi et al., “Relationship between the structure and electrical characteristics of diamond-like carbon films”, Journal of Applied Physics, 116, 093507 (11 pages) (2014)]。

 大阪大学大学院で博士号を得てから2005~2009年の間、博士研究員として広島大学大学院 先端物質科学研究科に在籍していました。10年住んだ大阪から郷里に戻ってきました。そこでは高萩 隆行教授の下で、中谷 達行先生(当時トーヨーエイテック株式会社、現岡山理科大学教授)らと共にDLCのX線光電子分光解析を行っていました。この研究は新規に立ち上げる内容ということで、全くのゼロから立ち上げました。「DLC、何それ美味しいの?」というレベルからのスタートでした。広大な広島大学 東広島キャンパスには、中央・東(工学部)・西(総合科学部)という3つの大きな図書館があり、これらをグルグル廻っては文献を調べて、研究を立ち上げました。

 4年目の2009年、高萩先生から「もっと見聞を広めるように」と、1年をかけて次のポストを探しました。そして2010年から東北大学 電気通信研究所(通研)に、引き続き研究員として勤めることになりました。初めての東北地方でした。東北大 通研といえば、電子工学分野の研究では日本のトップを走る組織の一つです。

2009年12月、広島大学最後の年の忘年会。高萩先生と共に。翌月から東北大へ移るので、花束を頂きました。
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第42回九州・山口プラズマ研究会

 10/3(土)・4(日)は、第42回九州・山口プラズマ研究会ヘ参加してきました。昨年に引き続いての参加でした。

 今回は、熊本県天草市の天草市民センターで開催されました。例年2泊ですが、今回は1泊とちょっとタイトなスケジュールでした。

 午前中に急遽他用務が熊本市内であり、14時の開催ギリギリに到着しました。余裕かと思っていたら、予想外に天草は遠かったです。風光明媚正にそのものの美しい風景の中を移動しましたが、とにかく遠かったです。

 ところで熊本市内って、道路が変わっています。ふと交差点で停車すると、最も左の車線が右折レーンになっていました??

右折レーン・・・ですか??
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高専間提供科目スタート!!

 R8(2026)年度後期が始まりました。後期の担当は選択科目が多く、前期と比べて講義負担はだいぶ楽です。選択のため、少数だがやる気ある学生さん達が受講するので、こちらも楽しいです。

 さらに今期は、新しい展開が始まりました。

 国立高専には、「高専間提供科目」という制度があります。これは、各高専が自校の開講授業を他校へ開くことで、学生さん達が他高専の特色ある授業をオンラインで受けられる単位互換制度です。有明からは私の「信頼性工学」をR4(2022)年度以来ずっと提供してきました。これまで受講者は出てこなかったのですが、今期はなんと!! 3つもの高専から受講者が出ましたっ!!

 感謝感激です。

 信頼性工学ならぴに品質管理に属する講義は他高専にもありますが、全ての高専にあるわけではないようです。これを機に、自分の講義が全国高専でどの位置にあるかをチャッピーに調べてもらいました。

チャッピーに他高専での授業展開と比較してもらいました。
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続・研究をするということ

 来週から後期が始まります。色々物事に事欠かない夏休みでした。誤解のないように言いますと、夏休みは学生達の視点からであって、教員は全然関係ないです。世間一般によく誤解されることです。

 そんな直前のこの一週間、ひたすら論文を書きました。授業準備そっちのけで没頭しました。紆余曲折ありましたが、一つの新しい仕事です。しかし、色々検討するにつれて、間違いが見つかってきました。当時は一生懸命やったつもりですが・・・、ホント何やってんだろうかと。

 研究者って、一体何でしょうか。

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