Tag Archives: 信頼性工学(品質管理)

コミュニケーション能力を考える

 属人化の排除に続いて、「信頼性工学」ではコミュニケーション能力というものも教授しています。続いて、「おまえが言う?」はナシで(^_^;)

 就活では、コミュニケーション能力を自慢する学生が雨後の竹の子の如く沸いてきます。コミュニケーション能力を、友達作りと勘違いしているかと思います。

 一方、企業活動の根幹はもちろん、ISO9001:2015にも謳っている通り、「顧客満足」です。それは平たく言えば、「完全な製品/サービスをお客様に届ける」ということです。

 しかしながら、社員は皆人間ですから、ミスをします。ミスをしない人間は存在しません。完全な製品を世の中に提供することと、携わる人間が避けられないミスとのギャップをうまく取り持つことが、真のコミュニケーション能力だと思います。

授業スライドの一コマです。
Continue reading

属人化を考える

 後期は卒業を間近にした5年生に対して、「信頼性工学」という授業を担当しています。言い換えれば「品質管理」の話をしています。

 純学問的にしてしまうと無味乾燥な統計計算ばかりの話になってしまうので、就職を控えた学生さん達には、企業/組織に勤める際への心構え的なことも教えています。ある面では新人研修みたいな感じになっています。あ、「おまえが言う?」は、ナシで(^_^;)

 そんな中で、「属人化の排除」、すなわち「特定の人しかできない仕事を作ってはいけない」という話をしています。広く一般に学生さん達の中には、「企業勤めは社会のネジ/歯車になるのでイヤだ~」と言う人達がいます。そういう意見に対して、「属人化の排除をベースにしないと企業活動は成立しない」ということを説いています。皆さんが求める創造は、その上にこそ成り立つと。

授業スライドの一コマです。
Continue reading

信頼性工学、始まるよ

 後期が始まりした。5E割り当ての授業「信頼性工学」が始まります。

 この科目、選択科目です。第2/3種電気主任技術者になるための認定用科目ではありません。電気の専門でもありません。さらに卒業間近の5E後期において開講ということは、つまりは重要性の低い科目です。無理に取らなくても卒業できます。

 しかしながらこの科目、私が最も気を遣う科目です。なぜなら、社会へと巣立つ彼らにとって、一番必要で大切な科目と思うからです。事実、卒業生からは最も評価を得ている科目です。

Continue reading

Nice!! 真空

 みずほ号の真空度が、4.0×10-6 Paを切りました。Nice!! 真空です。

 もちろん、ずーっと引きっぱなしではなく、日々の実験の都度大気開放しての値です。なかなか素敵です。春先にベーキングした効果か、最近真空度は絶好調です。

 奥のかもめ号も10-6 Pa台に突入しました。みずほ号との差に関しては、かもめ号の方が性能が悪いというわけではなく、真空ポンプの組み合わせによる問題かと思います。

 信頼性工学で言うところの「補機(待機冗長系)」の概念に沿った設計と運転をしています。大小の真空ポンプを並列で動かしています。みずほ号よりもかもめ号の方が大小の排気量差が大きく、そのバランスの関係でちょっと悪くなるのかと思います。単独運転にすると良くなりますけど、万が一のトラブルに備えて、補機も運転させています。つまり、待機ではない冗長系ですね。

 いずれにしろ、市販の装置では良くても精々10-5 Pa台に入るか入らないか程度ですから、1桁以上性能が良いです。

手前がみずほ号、奥がかもめ号です。

ニーバーの祈り

 ふと、最近買った本に付いていたしおりに書いていた言葉が心に留まりました。

「神よ、変えてはならぬものを受け入れる冷静さを、変えるべきものは変える勇気を、そして変えてはならないものと変えるべきものとを見分ける知恵を我に与えたまえ」

です。「ニーバーの祈り」と言われているものだそうで、恥ずかしながら、今まで全く知りませんでした。

 日本社会に総じて言えるのですが、一度決めたものを金科玉条とするきらいがあります。その理念や理屈に現実が合わなくなってきても、絶対に変えようとしない。必然的に生まれてしまうどうしようもない差を埋めるために、無理な解釈や令外の官を作ります。それが貯まってくると、元の理念がもはや意味不明になるどころか、遵法精神が損なわれていきます。

 そしてその損失を補おう、矯正教育させようとして、無理な指導(と自称するもの)が入ります。手段自体が目的化していきます。

 品質管理、品質工学、ひいては人を束ねる上で、失敗を個人の責任に帰すことは御法度です。授業(5E 信頼性工学)でも、学生さん達に口酸っぱく言っているところです。100%の管理や成功を達成したいのなら、システムをそれに見合うように練り上げるしかありません。個人の努力や行動に依存しては、目的達成は絶対に不可能です。なぜなら、人間誰しも完璧ではないからです。不可能なのに、不可能なことを個人の責任にして組織を傷つける人は、残念ながら古今東西珍しくはありません。

 これは、FMEA (Failure Mode and Effect Analysis)がLive documentであることを知っていれば分かることかと思います。

 以上の点から、私は何事も変えたい派なのですが、一方で変えてはならぬものが存在することも事実です。変えること、ひいては合理性を追求することがあらゆる幸せに繋がるかと言えば、断言はできません。

 ニーバーの祈りは、心に深く刺さります。

時間・空間・お片付け

 世の中には、何かと買いだめをする人がいます。買ったもので、部屋はもので溢れかえります。端から見ると、片付いていません。一つ間違えれば、ゴミ屋敷。「それ、必要?」というものをよくもまあ、溜め込みます。

 そんな人が主張することとしては、「いつか使うから~」や「安かったから~」ということがあります。しかし自分の人生の記憶のどこを探しても、この「いつか使うカード」が発動されたところは見たことがありません。

 子供のカードバトル白熱に眉をしかめ、口うるさく言う大人はいるでしょう。しかしその当人は、自分が「いつか使うカード」を買い溜めることには無頓着です。

 そんな人には、決定的に抜けている視点があります。それは「時間と空間はタダではない!!」ということです。モノで溢れ返させることによって、空間は狭められます。それにより、現在必要な作業ができなくなる場合があります。

 空間が狭められることにより、必要な作業空間が確保できず、時間が余計にかかり、無駄に流れてしまいます。

 そう、いくら購入当時安かったとしても、失われた時間と空間の価値は計り知れないのです。

Continue reading

授業資料

 この後期は新規担当科目が3つ(「4E エネルギー工学演習」、「5E 信頼性工学」「5CL 電気工学基礎II」)もあり、授業資料作りが悩みの種です。この悩みを抱えつつ、研究環境も整備していかなければならないので、大変です。

 年末年始は休みなく、ひたすらPowerPoint職人でした。毎週土日のどちらかは、モ○スターエ△ジーを片手に同じく。週一日は完全OFFとして。

 連休が嬉しかったです。遊べるのではなく、資料作成に集中できるまとまった時間が取れますので。

 そんな日々でしたが、何とかゴールへの目処が立ちましたヽ(^o^)丿

 資料作成には、最善を尽くします。資料を作り上げ、ライブで講義をするのは、何も学生さん達のためだけでなく、自分自身のレベルアップのためでもあります。あやふやな知識を、他人に教える義務を自身に課すことで、確実なものにできる。とても喜ばしいことです。

 マイメロママは「男は仕事を間違えると一生不幸よ」と言っていましたが、自分の就いた仕事は天職かなと。

 本日は少し楽に寝られそうです。

仕事納めと年賀状すまん!!

 今年も24(金)まで授業詰めで、怒濤の如く終わりました。

 この後期は、新規担当科目(5E 信頼性工学5CL 電気工学基礎II4E エネルギー工学演習)の上に、初の卒業研究(5E 卒業研究II)があります。そして研究設備を整えるために予算確保に奔走。

 もう、年賀状を用意する余裕が全然ありませんでした。去年もでしたけど、今年はさらに。

 すいません、遅れて届きます。年末年始は年賀状をデザインしながら、年初の授業準備(ノД`)。あと、もう一息。

 というわけで、来年もどうぞ宜しくお願いいたします。

脳みそのご利用は計画的に

 小中学校は夏休みが終わりましたかね? 夏休みも終わり頃になると「宿題やばいよ、やばいよ」という子達は全国にたくさんいますね。

 大人になると、次から次へと仕事がやって来ます。〆切や難度を踏まえて、優先度を付けて計画的にしないとこなせません。そう、かくいう私はその渦中にあります。

 私は小学生の時に夏休みの宿題を計画的にこなしていた!!・・・・わけでは、ぜ~んぜんありません。残念ながら。歳を取って、そうせざるを得ないように体がしつけられてきました。だって、終わんないもん。

 でも、「良い子の皆さん、大人になったら何とかなりますから、夏休みは遊びまくりましょう!!」・・・とは、立場上言いにくいなぁ (書いてるけど)。

Continue reading