教育とは何か? 私なりの理解では、
「何人であれ、その者が活きるように導くこと」
だと思います。教育に携わる者はそのプロフェッショナルでなければなりませんし、これが教育者の最大の務めだと思います。
人を責めるのは簡単です。他人は自分とは違います。責める理由の大部分は、自分との差異が許せないからでしょう。そう、何人でも他人を責めることができます。
反省ないし再起を促す意味で責めるのは良いとしても、ただ単に自己満足のために責めることは頂けません。信賞必罰は指導の根本ですが、そのバランスにはよくよく注意しなければなりません。
過失に対してバランスを欠いた過剰な責めには、得るものがありません。「窮鼠猫を噛む」のように、かえって失うものが多くなります。
つまり、責めるのならば、先々の落とし所を想定して振る舞っているかです。
目に映る光景の中には、「この人は一体何をしたいのだろう」、「この人は相手に一体何を求めているのだろう」と思うことがあります。自己満足の正義感に酔っているだけの光景です。自己満足の帰結は、自身を傷つけることになります。
5E 信頼性工学の授業では、組織において個人攻撃は厳禁であると教えています。もちろん、反省を促す意味での懲戒は必要に応じますが、人を失えばただの人手不足ですし、追い込めば最悪の帰結があり得ます。
人間という動物は、他の動物と違って、一人前になるのに長い年月を要します。自己満足の責めに終始して、理想の人物を永遠に待ち続けますか?
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