Realもったいないお化け

 続きです。昔、子供向けにもったいないお化けというキャラがありましたね(※対象は食べ物ですけど)。もったいない(Mottainai)という言葉は、以前世界的に話題になったように、こちらも一見批判の余地のない言葉のように思えます。

 しかし、ちょっと考えてみましょう。

 世間には、もったいないということで、何かとモノを溜め込む人がいます。空箱とか袋とかが典型的ですね。理由は、「もし後で使うことがあったら、新たに買うともったいないから」です。

 察しの良い方はお分かりですね。この方、「空間」を無視しています。それらを置く空間は無限ではないですよと。その不確実な予定のために、不確実な期間、もったいないは空間を占有します。目前に映る事象がもったいないと思い込むがために、トータルとしての時空間を無駄にしています。困った方です。

 「後で使うかもしれないから」と声高に言う人が、「実際に使った」ということを見ることはまずありません。いやたぶん、誰も見たことはないでしょう。「後で使う」とは、もう都市伝説です。半永久的に、空間は不法占拠され続けます。

 空箱とか空袋って、金属とか段ボールとか厚紙ですよね。それって、さっさとリサイクルゴミに出した方が効率的だと思いますけどねー。経済も回るし。

 自己満足的Mottainiai、木を見て森を見ず。そう、一将功成りて万骨枯るです。

 まあ、100歩譲って、プライベート(私的)空間なら良いとしましょう。我が国では私有財産は認められていますからね。しばしばTVで取り上げられるゴミ屋敷のことです。こちらは批判の対象とされますね。

 しかしながら、公の空間については指摘されることが少ないです。不思議です。他人の私的空間ならば、溜飲を下げる的に自己責任なしにストレスのはけ口にしやすいですが、公ならば自分に跳ね返ってくるかもしれないからと恐れるのでしょうかね。慌てない、慌てない、無責任、無責任と。

 Realもったいないお化けは、救い難いでしょうね。やはり、お化けは怖いものです。

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