Tag Archives: 研究

2024年度応用物理学会九州支部学術講演会(2/3)

 今回の支部大会ではオプションで、沖縄科学技術大学院大学(Okinawa Institute of Science and Technology, OIST)への見学ツアーが組まれました。OISTは、大学院大学の一つです。大学院大学とは、学部組織を持たず大学院のみで構成され、研究に特化した組織です。同様の組織に石川県の北陸先端科学技術大学院大学(Japan Advanced Institute of Science and Technology, JAIST)と奈良県の奈良先端科学技術大学院大学(Nara Institute of Science and Technology, NAIST)があります。中でもOISTは最も新しく、最も日本政府が力を入れている国際的な機関です。

 OISTは、琉球大学よりもさらに離れた沖縄県国頭郡恩納村にあります。遠くて普段訪れる機会はないので、ツアーに参加してみました。

入口から全体を見渡します。
建物入口です。
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2024年度応用物理学会九州支部学術講演会(1/3)

 12/7(土)・8(日)は、2024年度応用物理学会九州支部学術講演会に参加してきました。昨年・一昨年に引き続いて3回目です。毎年九州支部大会は、5年生メインでデビュー戦ということで考えています。ただし今年度は内2/3名が先の全国大会でデビュー済という華々しく優秀ということで、気楽にやってきました会場は沖縄県の琉球大学でした。私も含めて参加メンバー全員、沖縄は初めてでしたヽ(^o^)丿

 前日12/6(金)はクラスマッチでした。終了後直ちに福岡空港へ移動して前泊インとしました。

夜の那覇空港です。
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熊本大学 山本 圭介先生ご来校

 遡ること12/5(木)、熊本大学 半導体・デジタル研究教育機構(REISI)の山本 圭介先生がご来校なさいました。熊本大学 工学部ならびに同大学院の編入学説明のためです。

 山本先生とは現在、九州大学と九州沖縄地区9高専との間で行っている九州大学 工学部・九州沖縄9高専 連携教育プログラムでご一緒しています。このプログラムは、九州大学 工学部の教員と高専教員との間で連携教育を行うもので、具体的には専攻科1年生は高専にて、2年生は九大にて卒業研究活動を行うものです。このプログラムは2023年度から始まったものでして、現在研究室専攻科1年生の学生さんが2期生として活動しています。

 高専に着任して研究を始めましたが、展開上クリーンルームがどうしても必要でした。本校は先人達の先見の明によりクリーンルームが破棄されたようですので、自分で作り上げるしかなく、さりとて費用は莫大ですので悩んでいたところ、当該学生さんを通じて山本先生とご縁ができ、九大のクリーンルームを有り難くも使わせて頂いております。思いは叶うものですね。

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自己顕示と哲学

 ようやく風邪も明けてきました。体調を崩して何もしないでいると、色んなことを考えます。

 インターネットを通じて、各自の意見がメディアを介さずに自由に披露できるようになりました。インターネットは既存オールドメディアによる情報操作、いわゆる洗脳から人々を解放した反面、自己顕示欲を煽る側面もあり、度が過ぎた内容で社会的地位を失う人々も見受けられます。

 このホームページを立ち上げて、4年半が過ぎました。元々は当時人気のなかった所属するEコースの打開策として、入ったばかりの私なりに考え出したものです。有明高専は総合学科制で、2年生後期から専門コース分けとなります。このようなシステムを採っている以上、コース毎に人気の良し悪しは出てくるのは必然です。ならば切磋琢磨していけば良いだけの話です。人気がなくても志ある学生さんは少ないでしょうが必ずいますので、彼らに対して粛々と成すべきことを成しておけば良いだけとは思うのですが、現実にはそうも言ってられないようです。

 当初はコースのホームページに間借りしていたのですが、お気に召さない方々から自分で独立して行うように言われました。何もしないのに文句だけ言う人は、どこにでもいるものです。何事に対しても、チャレンジすれば何かしらの損失は出ます。しかしその損失にばかり目を向けていたら、何もできません。

 「なんやこいつら!!」と何苦楚の精神でこのホームページを独立させました。このホームページは、完全私費で運営しており、一切の公費は入れていません。良い機会なので、自分の考え・思いを披露し伝えてきました。同時にそれらを自分自身でも整理してきました。何のために教育するのか、何のために研究するのか、そして今後どうしていきたいのかと。自己顕示と言われれば、確かにそうです。

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学会発表のトレンドに思う

 かれこれ20年以上、学会発表というものを見てきました。歳のせいか、発表のトレンドが大きく変わってきたなと実感します。年寄りくさいですね。専門分野の詳細についてではなく、発表スタイルについてです。

 情報処理技術の発達により、多くの測定手法が身近になり、かつそのデータ処理が容易になってきました。測定データ一つを取るにも、プリンタ/プロッタの設定から始まるアナログシステムでは一苦労だったものが、今やボタン一つの全自動で数値データをファイルすることができます。ファイルデータは各自のパソコンで、後で自在にグラフ加工できます。

 発表技術に関しては、事前に一枚一枚OHPシートに印刷して用意していたものが、今や発表直前までノートパソコンやタブレット上のPowerPointで容易に修正できます。昔は発表原稿を丸覚えしていましたが、今や壇上の手元の画面に、原稿をメインスクリーンとは別途映し出して読むことができます。

 総じて現在では、「多くのデータを敷き詰めて、早口で話す」スタイルが主流となっています。カラー、アニメーション、ビデオやシミュレーションが駆使されており、傍目には昔よりもはるかに洗練されています。

 しかし、「いや素晴らしい・・・」と一概にも言えないかと思います。

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緊張するわー

 明日12/14(土)は、第33回九州沖縄地区⾼専フォーラムがあります。九州沖縄地区の高専が持ち回りで担当しているフォーラムですが、今回は本校有明高専が主催です。

 オンラインで、誰でもご参加可能です。高専関係者でなくてもOKです。企業の方、学生さん、保護者みんなOKです。

 事前参加申込制ではないので、当日いきなりでも参加できるのですが、それだけに人数が読めませんです。どんな方がどれだけ参加するか分かりません。緊張しますね。

 発表タイトルは、「研究の事前段階を踏まえた担当教育と鷹林研究室における研究展開」と、ちょっと偉そうにしてみました。

 この高専5年弱の生活で思ったこと、考えたことをまとめてみました。スライド間に合いました。

 頑張りまーす。炎上したらイヤだなー。

 

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研究室選択に思う

 今週、4Eがそれぞれの研究室に配属されました。鷹林研へは5名です。本エネルギーコースでは4E担任が研究室選択の差配をするので、誰が来るかを私はただ見守るだけでした。事前に各教員に与えられた研究室紹介の時間では、業績の紹介、研究室の組織体制と研究方針についてという、ごく一般的な説明内容としました。研究の楽しさをアピール、なーんて価値観の押しつけはしていませんし、そこまで自身の研究に自負があるわけではありません。「これで良いのかな・・・」と自問自答する日々です。

 研究室の選択はジャンケンでも良いのです。しかし、それだとまとまらない可能性があるので、大抵はそれまでの成績順に選択権を与えるところが多いと思います。しかしながら、それは必要悪であり、悪手でさえあります。

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学会のお知らせ(2024年11~12月) (12/4 Update!!)

 2024年11~12月の学会参加予定です。

  • 第40回九州・山口プラズマ研究会
    • 11月2日(土)~4日(月祝) @ 五島コンカナ王国 (長崎県五島市)
    • 11月4日(月祝) 9:45~10:00 (オーラル): 鷹林 将, “光電子制御プラズマによる気相化学反応制御の新展開”.
  • 2024年度応用物理学会九州支部学術講演会
    • 12月7日(土)~8日(日) @ 琉球大学 (沖縄県中頭郡西原町)
    • 12月8日(日) 9:30~9:44 8Ba-1 (オーラル): 西山 輝(5E), 内藤 陽大(6E), 渡辺 貴之, 鷹林 将, “光電子制御放電による自発的プラズマ閉じ込め”. (※田辺工業(株)との共同研究)
    • 12月8日(日) 10:50~11:04 8Aa-5 (オーラル): 古賀 万尋(5E), 野田 浩矢(6E), 内藤 陽大(6E), 山本 圭介, 篠原 正典, 鷹林 将, “ナノドープダイヤモンドライクカーボン薄膜の電気特性とバンド構造の推定”. (※熊本大学、福岡大学との共同研究)
    • 12月8日(日) 11:05~11:19 8Aa-6 (オーラル): 出村 翼(5E), 福田 旺土(7E), 内藤 陽大(6E), 野田 浩矢(6E), 古賀 万尋(5E), 小野 晋次郎, 恵利 眞人, 古閑 一憲, 山本 圭介, 篠原 正典, 鷹林 将, “光電子制御プラズマで成膜したダイヤモンドライクカーボン膜の応力と化学構造の関係”. (※九州大学、熊本大学、福岡大学との共同研究)
  • 第33回九州沖縄地区⾼専フォーラム
    • 12月14日(土) @ オンライン (※どなたでも無料聴講できます!!)
    • 鷹林 将, “研究の事前段階を踏まえた担当教育と鷹林研究室における研究展開”.
  • 第28回プラズマ・核融合学会 九州・沖縄・山口支部大会
    • 12月21日(土)~22日(日) @ 九州大学 西新プラザ (福岡県福岡市)
    • 12月21日(土) 15:00~15:45 P-23 (ポスター): 出村 翼(5E), 福田 旺土(7E), 内藤 陽大(6E), 野田 浩矢(6E), 古賀 万尋(5E), 小野 晋次郎, 恵利 眞人, 古閑 一憲, 山本 圭介, 篠原 正典, 鷹林 将, “光電子制御プラズマによるダイヤモンドライクカーボン膜の応力制御”. (※九州大学、熊本大学、福岡大学との共同研究)
    • 12月22日(日) 11:15~11:30 D-1 (オーラル): 内藤 陽大(6E), 西山 輝(5E), 渡辺 貴之, 鷹林 将, “光電子制御グロー放電による自発的プラズマ閉じ込め”. (※田辺工業(株)との共同研究)

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電子工学と化学

 Eコース(電気電子工学)教員として、当然同コース専門科目を担当していますが、一方でCLコース(応用化学/環境生命)の授業も担当しています。5年生向けの電気工学基礎I電気工学基礎IIです。前者は電気の基礎の基礎(2E~3Eのレベル)、後者は半導体(3E~4Eのレベル)について講義しています。

 電子工学すなわち半導体工学は、半分は化学です。特に製造関係ならば、ほぼ化学です。しかしながら、日本の教育カリキュラムでは、電子工学と化学は壁で分けられています。電子工学の学会発表を聴くと、化学的な点で「何言ってんだこいつ?」と思うことがあります。逆に化学の学会発表では、電子回路的な点で「??」と思うこともあります。

 目下、半導体が世間を賑わせています。化学の人で半導体業界に進む人は珍しくありません。今その道でなくても、将来そうなるかもしれません。そんな学生さん達を念頭に置いて、上記授業を展開しています。他コースだからって、手を抜くことはないですよ。学生さん達は、皆平等です。

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決算と情報公開

 11月も半ばを過ぎました。年度末までに消化しなければならない予算枠について、決算に向けての整理が必要な時期になりました。幸い今年度は資金が潤沢でして、消化しなければならない予算枠、来年度以降も使える予算枠と多くの選択肢があります。ただし、専属の秘書さんも会計担当者さんもいなくて、一人で事務処理しているものですから、未整理が貯まってきています。そこで事務方の助けを借りつつ、数字とにらめっこしています。

 つい昔の「いや、もうどうしよう・・・」という何もない日々に比べれば、随分楽になりました。予算を稼ぐのは、研究室主催者として一番の仕事です。どんなに綺麗事を言っても、お金がなければ研究も何もできません。学生さん達を学会に連れて行くこともできません。

 研究設備もさりながら、こういう高等教育機関で研究室を主催するにあたって最も大事なことは、「学生さん達の可能性を開花させる」ことだと思います。そう、以前にも書いたように、教育とは、「何人であれ、その者が活きるように導くこと」だと思います。

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