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年内最終日

 本日12/29(火)は、研究室年内最終日としています。明日から年末年始休みにしておりまして、広島へ帰省します。

 結局12月も、怒濤の日々となってしまいました。ようやく校務のなくなった昨日から、ぼちぼち居室と研究室の片付けをしています。散らかりましたよ。

 その傍ら、PA-PECVD装置のベーキングもしています。ベーキングとは、装置を起動させておきつつ外からヒーターで温め加熱することで、チャンバー内部に吸着したガス分子を熱脱離させて真空引きして追い出して、装置の真空度を上げる作業です。吸着ガス分子の挙動が真空度に大きな影響を与える超高真空領域(おおよそ10-5 Pa以下)においては、欠かせない作業です。とはいっても手間のかかる作業ですので、今回は全体ではなくてガスラインのみを行っています。

背面に写っているガスラインの温度を測っています。150℃の計画ですので、良い感じです。温度計測には、料理用の温度計が便利です。
熱いですよ。
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第二種電気工事士技能試験

 本日は、国家資格である第二種電気工事士技能試験を受けてきました。熊本県組として、熊本大学で受けてきました。電気工事士は筆記試験と技能試験の二本立てで、10月に筆記試験をクリアしての挑戦でした。

 熊本へはしばしば行くのですが、熊本大学へはとても久しぶりでした。2005年3月、学生時代最後の学会(電気化学会)で訪れて以来、18年以上のブランクでした。分からないので、上熊本駅からとりあえずタクシーでした。今回同行したのは3年生3Eクラス学生有志達でしたが、そう、彼らが生まれる前なんですよ!! 歳を取ったものです。昔の発表スライドを探し出して、懐かしく見てみました。作りはショボいけど、内容的には今でも通用するな・・・というか、恩師におんぶに抱っこだったんですけどね。

何せ前回来たのが18年以上前ですので、全然分かりません・・・。
ていうか、会場は目の前にありました。
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4E卒研始めてます

 4E学生の卒研が始まっています。後期中間試験のため一時中断していましたが、無事試験も終わって再開しました。再開後最初は、シリコンウェハーのカットを学んでもらいました。シリコンの単結晶が、ミラー指数に従ってキレイに割れることを体験してもらいました。

 研究室には、直径4インチ(100 mm)の(100)単結晶ウェハーを用意しています。産業用では12インチ(300 mm)サイズが主流ですが、研究用途には4インチが使い勝手良いです。ただし、そのまま使うと大きすぎますので、ダイヤモンドカッターで適当なサイズにカットします。

ダイヤモンドカッターでシリコンウェハー表面に傷を付けています。

 実際に作業しながらミラー指数を復習します。3年生の時に座学で習っているそうですが(※科目担当じゃないのでよく知らなくて)、実際に体験してみたらそれがよく分かります。世界的に有名な半導体工学の教科書「S. M. Sze, Semiconductor Devices: Physics and Technology」を片手に学んでいます。

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図書コーナー開設と基礎学力

 研究室内に図書コーナーを開設しました。関係する専門書籍を各複数冊揃えました。研究室学生さん達の勉強の一助になればと。もちろん、別途個人所有しています。放電・真空という基盤研究内容の他、ラマン分光・X線光電子分光という解析法も揃えました。専攻科の授業で高周波工学をやっていますので、その関係書籍もです。IGOR Proは、研究室で使用しているグラフソフトです。

図書コーナーです。

 本来、本というものは自分で揃えるものではありますが、専門書というのは価格が高いので、ある程度のサポートは要るかと思います。ま、バランスですね。それに、「スタートラインを揃える」を教員としてのモットーにしていまして、経済的格差が学業の妨げになってはいけないと思っています。ま、遊ぶお金があれば・・・と思うのは、いつの時代でも同じですけどね。

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師走を控えて

 今回の仙台への旅の目的は、東北大学での共同実験測定と炭素材料学会年会への出席でした。研究室3年目の目標として学会アピールを掲げていましたが、今回で全て終了となりました。でも掲げたとはいえ、不始末多くエラーばかりが目立った1年でした。

炭素材料学会年会会場の東京エレクロンホール宮城です。雪が少し降っていましたが、さほど寒くはなかったです。

 この1年は、忙しすぎて脳みそがスパークする日々でした。リ○ビタンD、モ□スター、レッド△ルが欠かせない日々で、「もう無理・・・」と何度思ったことか。我ながら仕事はこなせる方だと思っていましたが、さすがにキツかったです。そしていつの間にか、医者をハシゴするようになりました。

 「今倒れても、神さまはきっと許して下さる」とね。

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2023年度応用物理学会九州支部学術講演会

 11/25(土)・26(日)は、九州大学 伊都キャンパスで「2023年度応用物理学会九州支部学術講演会」でした。5年生3名4件の発表をしました。日頃の鍛錬の成果を世に問うことと、年明けに迫ってきた卒業研究発表会の予行演習も兼ねてでした。

 私が初日朝イチに座長を指示されていたこともあって、前日24(金)に皆で前泊しました。福岡県最南端の大牟田から、県内縦断して北西端の伊都キャンパスへ通うのはしんどいので。福岡市内のホテルは高すぎたため、大学の最寄り駅(JR筑肥線 九大学研都市駅)から数駅唐津側の筑前前原駅そばのホテルにしました。しかし、北の玄界灘が近いこともあってか、

ホテルそばの筑肥線 筑前前原駅です。福岡県北西部のターミナルで、便利です。けど、寒い・・・。

「寒い!!」

でした。風が身に染みました。九州ですよ、ココ。

 翌朝イチで会場に向かいました。会場は、九大のセンターゾーンと呼ばれている領域にあるセンター2号館という建物でした。しかしこの建物、外廊下なので、

看板です。会場は最奥の建物です。秋も終わりで陽が昇るのが遅く、逆光がキツかったです。

「寒い!!」

でした。会場内はガッツリ暖房となっていました。

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福岡大学で実験

 遡ること11/11(土)、福岡大学 工学部の篠原 正典先生を訪ねて、先生ご所有の触針式段差計を使用させて頂きました。触針式段差計はサンプルに優しく針を当てて、サンプルの凹凸をなぞってそれを測定する装置です。九州大学にて作製したDLCデバイスのDLC膜厚を測りに行きました。mm四方のnmの凹凸を測定です。類似装置に原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope, AFM)がありますが、こちらはより狭い範囲(μm四方)を原子レベルでより細かく測るもので、タイムパフォーマンスで両者を使い分けます。いずれにしても、どちらも数百万円する装置ですので、手が届きません。というわけで、お借りしに伺いました。

毎度お世話になります。

 本来は学生さん達と同行する予定でしたが、ちょうどインフルエンザで休講措置になったため、私一人で伺いました。

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研究室4年目始動!!

 11/15(水)、4年生が研究室配属されました。前週がインフルエンザで全校休講となったため、1週間遅れのスタートです。今年度の4年生は全体数が少ないので、3名の配属となりました。しかし、いずれも優秀な学生さん達でして、年々研究室が充実していきます。私も頑張らねばです。総勢10名で、研究室としては4年目の新シーズン始動です。

 新シーズンのスローガンは、「電子デバイス展開と論文執筆」です。

スローガン一覧です。

 昨年度から始まった九州大学と九州沖縄地区高専9校との連携プロジェクトのおかげで、電子デバイスへの展開ができるようになりました。自前で設備投資するのにはしんどいなーと悩んでいたところの僥倖です。折角の機会を逃さず、鋭意努力していきたいと思います。高専一校で全て賄うことは困難ですが、手の届く範囲に施設(佐賀県工業技術センター九州シンクロトロン研究センターなど)が揃っていますので、悪くはない環境と思います。

 4年前、無一文で無謀にもこちらにやってきました。これに限らず、我が人生を振り返ると、結構無謀なことしてきました。無事生きていることが不思議です。良い子は決して真似をしてはいけません。けど幸い、装置環境も整ってきました。5年間の企業生活での留守を取り戻すための学会アピールも、一通り済ませたかと思います。学生さん達の頑張りでデータも揃い、校務も慣れてきましたので、新シーズンは論文を鋭意執筆していきたいと思います。

名古屋への旅 ~ 日本表面真空学会

 10/31(火)、愛知県名古屋市の名古屋国際会議場で行われた2023年日本表面真空学会学術講演会に行ってきました。前日10/30(月)に前乗りにしましたが、授業が入っていましたので、最終の新幹線で向かいました。

新大牟田駅です。18:38のつばめ330号に乗ると、博多で名古屋最終便ののぞみ号に接続します。
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エレクトロニクス事業復活しました

 九州大学 大学院総合理工学山本 圭介先生のご指導によりまして、同筑紫キャンパス内のグローバルイノベーションセンター(GIC)内のクリーンルームで、研究対象のDLCをデバイス化しました。DLCのエレクトロニクス応用は、研究テーマの柱の一つです。

 本校には残念ながらデバイス作製の環境がありませんので、この夏休みにGICへ都度出張しました。車で1時間程度の距離なので、助かりました。東北大学の研究員時代はぜーんぶ揃っていましたが、独立して一国一城の主となった以上、自分で開拓していかねばです。

 電気特性を測定する装置は持っていますので、どんどん行っていきます。

 来月末の2023年度 応用物理学会 九州支部 学術講演会で発表予定です。

デバイスに測定用の電極プローブを当てています。シリコン基板上に作っています。基板は約20 x 20 mmです。

イオンゲージの交換

 PA-PECVD装置みすぼ号のターボ分子ポンプ(Turbo Molecular Pump, TMP)の調子が悪くて、何やかんや対応してたらイオンゲージ真空計が切れてしまいました。「切れる」とは、イオンゲージのフィラメントが断線することです。イオンゲージも俗称でして、正式には「B-A (Bayard-Alpert) ゲージ」言います。

 イオンゲージのフィラメントに電流を流すと、加熱されます。加熱されると、そこから熱電子というものが出できます。真空管と同じ原理です。その熱電子はらせん状のグリッド、まあ余計なものを防ぐ門番みたいなものですね、を通過して、その中央にある細いコレクターへと到達し、結局電流としてカウントされます。電流値と真空度との関係(比例定数)を予め求めておけば、真空度が分かるという仕組みです。

 ただしこの熱陰極型と呼ばれる種類では、真空度が悪くて残存ガスが多いと、フィラメントが燃え尽きてしまいます。非常に低い真空度を測定できるんですけど、非常に低い真空度でしか機能できないわけです。ざっと、10-3 Paより下というところでしょうか。大気圧が1013 hPa = 1013 x 102 hPa = 101300 Pa = 1.013 x 105 Paでてすから、8桁落ち、すなわち空気の密度が一千万分の一より下の環境ということです。想像を絶しますね。TMPが緊急停止して、その対応してたら切れちゃいました。

中央手前のフィラメントが断線しています。
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