Tag Archives: 研究

2025年度有明広域産業技術振興会総会

 6/3(火)の前期中間試験初日は、午後から2025年度の有明広域産業技術振興会(略称「振興会」)の総会&懇親会でした。毎年この中間試験の時に催されています。中間試験の時間割は通常時間割と違って比較的余裕があり、時間を作ることができるからです。

 先にも述べましたように、私は常々積極的に企業さん達と関わるようにしています。世の中の第一線で頑張っておられる企業さん達と関わることは、適度な緊張感を味わいながら自身の職務を顧みて、改めて自身の学ぶべき道を見出すことができます。そして最も重要なこととして、背中を押してあげる必要がある学生さんに対して、その時が来た場合に適切に押せるように備えておくことができます。

 国立高専は国立の名を冠しているとはいえ、敢えて地方都市にあることから、地域社会、地域企業に支えられてこその高等教育機関です。大学とは違います。地域に大いに貢献できるからこそ、地域から評価されてその地位が保たれるのです。

 まあ例えるならば、大学は百貨店、高専は地域のスーパーマーケットといった感じでしょうか。規模と華やかさでは百貨店に及びませんが、日常の身の回り生活、すなわち地元地域には欠かせないものです。売っているもの(失礼!!)は同じ、優秀な学生さん達です。

Continue reading

Views: 5

2024年度「競輪・オートレースの補助事業」の完了

 2024年度に受けた公益財団JKAによる「競輪・オートレースの補助事業」が完了しました。

「光制御プラズマを用いたナノ構造制御炭素材料の創成とエレクトロニクス応用に関する補助事業」, 公益財団法人JKA, 2024年度競輪とオートレースの補助事業, 研究代表者, 2024年4月-2025年3月 (課題番号 2024M-435), 助成額 5,000,000円.

 この事業は、競輪の補助を受けて実施しました。

 規定により報告書を公開します。

Views: 28

第1種放射線取扱主任者他になりました

 3月末に参加した第1種放射線取扱主任者資格講習を経て、この度晴れて第1種放射線取扱主任者になることができました。放射線管理に関するあらゆる事ができると同時に、その責任を負う立場となります。

 これに付随して、労働安全衛生法に基づいたエックス線作業主任者ガンマ線透過写真撮影作業主任者にもなりました。放射線を利用した非破壊検査等に従事することができます。

Views: 24

一日の過ごし方

 6年目となり、今年度は3Eの担任となりました。51名の学生さん達を相手にするので、何かと忙しい日々です。そこで日々の生活を改めて見てみます。

 朝は5時半に目覚まし時計をかけています。けれど歳をとったせいか、それよりも早く目が覚めます。朝の用意をしたら、まず研究室です。8時過ぎでしょうか。研究室は通勤ルート上にあるので、ちょっと立ち寄ります。解錠して装置のイオンゲージ真空度をチェックします。そのうち湿度のチェックも入ります。装置に異常があれは、真空度の値がおかしくなっています。人間の体温みたいなものです。もし異常があれば、朝の時間の許す範囲で応急処置をします。

 続いて8時半から、コースの朝礼が始まります。その日の行事、変更情報の確認や学生さん達の状態などを教員間で確認します。その後8時40分から、3E教室で朝礼です。SHR (short homeroom)と呼ばれています。有明高専では、世間で高校生扱いとなる3年生までSHRがあります。大学生扱いとなる4年生以降はありません。ここでは、当日のクラスの予定や行事、変更情報などを学生さん達に伝えます。ただし月曜日は、副担任へお願いしています。続く8時50分からの授業で、離れた他コース教室へ出向かわなければならないからです(5CL 電気工学基礎I)。

 有明高専での授業時間は90分です。一般的な大学の時間割と同じで、一日最大4コマです。50分授業が基本の高校に例えると8コマにもなりますから、学生さん達は毎日大変だなと思います。特に3Eは毎日4コマと、最も厳しい時間割となっています。必修授業の一つでも欠席回数が全回数(15回)の1/3を超えたら、すなわち半期で4回以上欠席したら即留年という厳しい評価制度になっています。3年生までは完全学年制なので、留年したら全て一からやり直しです。4年生以降は、たとえ留年したとしても、一定の成績を残した科目は単位認定されます。

Continue reading

Views: 51

特許あれこれ

 一昨年に有明高専にて初めて出願した特許が、この度公開されました。当時携わった研究室学生さん達ならびに地元企業との共同発明です。私は博士号を得て研究者すなわち学者として独立してから、偶然ではありますが、企業との共同研究に多くの時間を割いてきました。そこで学生時代に経験することのなかった特許制度を自ずと学び、現在に至ります。というわけで私、機会があれば、論文だけではなく特許をも狙ってきています。

 特許というのは、出願してから1年半後に公開されます。「公開特許」と呼ばれているものです。発明の権利は出願時点から生じますが、重複出願を防ぎ、またその発明がもたらす刺激により新たな発明を社会に促す意味もあって、公開されます。ただし、すぐに公開すると模倣もされやすいので、1年半後なのです。公開特許は、誰でも無料で閲覧することができます。特許は出願時に「特願-○○」という名前が付けられますが、公開後は「特開-△△」に改名されます。○○や△△は整理番号ですが、同じにはなりません。もちろん、相互の関連性は特許内容文に明記されています。

 ただし、特許権を正式に成立させる、俗に言う「権利化する」には、公開後に特許庁に審査請求をする必要があります。特許出願は有料とはいえ誰でもできますが、特許庁は審査請求を受けて、出願された発明が国家として特許権を与える、すなわち独占使用権を与えられるべきもに値するかを審査します。このように特許とは、国家が発明ならびに発明者を保護する制度であり、国家が果たすべき重要な役割の一つです。もし特許制度がなければ、発明は安易に模倣されて発明者の苦労は報われないことになり、科学技術を基盤とする現代社会は廃れてしまいます。

 なお特許の文章というのは独特なもので、たとえ発明者であろうとも素人が容易に書けるものではありません。出願手続きも煩雑です。そのために弁理士制度があります。私は特許を出したい際には毎度、発明内容をスライドなどで弁理士さんにお伝えして案文を書いていただいています。もちろん費用はかかりますが、業務とはいえ、赤の他人の発明をスッキリとした文章に仕上げる弁理士さんの能力には甚だ敬服するものです。自分が弁理士になるつもりはありません。むしろ弁理士さんを通じて、自分の発明(研究)が第三者にどう映るかを楽しみ、学ぶことができます。

Continue reading

Views: 55

春はイキリ

 マンガなど物語の世界において、世の中の様々な業務に対して、スポーツが特に分かりやすいですが、普段の練習や訓練をしてなくて、本番でできてイキる人っていますよね。たまたまね。「普段してなくてもできるんだ、凄いだろっ!!」とね。

 この手の人というのは、物語という空想の世界ではキャラが立つので必要な存在(※黒子のバスケの青峰君とか)ですが、現実にいたら困ります。ただの迷惑な人だからです。

Continue reading

Views: 157

フィリピンへの旅 (4/4) ~ 帰国へ ~

 4日目3/13(木)は帰路でした。早朝に宿舎を後にして、ニノイ・アキノ国際空港へと向かいました。車社会ですから、早く出ないと渋滞に遭いますので。

広いチェックインロビーです。

 チェックイン時、セブ島から一日おいて出発でしたので、カウンターの方から”Are you working at an airline?”なーんて聞かれました。最初は何を言っているのか??分かりませんでしたが、”No, No, I’m just a passenger.”と答えました。そう見えた・・・のかなぁ?

Continue reading

Views: 29

第1種放射線取扱主任者講習

 SAGA-LSを終えて3月最後の一週間は、東京で第1種放射線取扱主任者講習です。

 夏に受けた試験合格したやつです。合格率は32.3%だったそうです。ただし、試験合格だけでは第1種放射線取扱主任者にはなれなくて、続くこの法定の資格講習を受けて修了する必要があります。第1種のは以前受けた第3種と違って5日間の長丁場となりますので、なかなか校務との都合が合わず、年度末の東京となりました。

 スケジュールは5日間、座学に実習とびっしり詰まっています。普段の学生さん達の生活と同じです。歳と経験値のせいか慣れた感もありますけど・・・、うーん、さすがに毎日はしんどいかな。

会場の日本アイソトープ協会です。旧理化学研究所の建物で趣があります。
Continue reading

Views: 43

なごり雪とSAGA-LS

 先週の卒業式では無事卒業生を送り出しました。

 一抹の寂しさの感傷に浸る時間もなく、週が変わって早速新シーズンのスタートです。

 一発目の今週はSAGA-LSで実験です。前回来、佐賀大学のビームライン(BL13)を使用させていただいています。ここ半年間は装置のupgradeのために使用できませんでしたが、それも完了して、そのこけら落としのユーザーとして使用することになりました。来月からは新年度で開講です。我々高専の者達にとってまとまった時間が取れるこの春休みは、実験の稼ぎ時です。開講してしまえば、時間が取れません。

 ただし、目下九州は寒波が来ており、外はなごり雪です。暖かさのとのせめぎ合いで、空からはみぞれです。

なごり雪です。

 ところで、佐賀県はいつもながら攻めていますね。

佐賀は佐賀は~♪
Continue reading

Views: 67

2024年度卒業式

 3/14(金)は2024年度の卒業式でした。今年度はいつもの校内体育館開催とは異なって、大牟田文化会館で挙行されました。郊外の有明高専と違って、大牟田駅のすぐ近くで交通至便です。大牟田市の市街デザインはちょっと変わっていて、駅目前にメイン国道208号が通っていて、これに沿って市役所、銀行、そしてこの文化会館など主要施設が並んでいます。繁華街(大正町など)は、逆側のJR&西鉄の複々線を越えた西側にあります。街の真ん中を複々線が貫いているんですよね。踏切事故がよく話題となる広島県の者としては不思議でならないところです。

 さて、式は午後からでした。午前中は研究室のエアコン工事で養生と足場構築を監督するために、校内にいました。失礼ながら、業者さんはさすがプロですね。この狭い研究室によく足場を構築されました。

さすがプロの仕事の足場です。

 監督終了後、急いで文化会館へと向かいました。これまでの体育館開催では教職員が総出で準備していたのですが、今回は先方の方達が準備してくださるので、特に事前用務はありませんでした。

メカニクスコースの卒業証書です。
Continue reading

Views: 69

株式会社旭製作所本社工場見学

 2/20(木)は株式会社旭製作所(AG!)の本社工場を見学に行ってきました。旭製作所はガラス製理化学機器のメーカーです。化学で使用するフラスコや蒸留器などが身近な例です。熊本県荒尾市に本社があり有明高専から遠くない立地ですが、同分野では世界的シェアを有する企業です。

 上記の機器を製作するためのガラス加工は正に職人技で、化学を専攻している学生さん達の中にはその魅力にハマってしまう人も少なくありません。応用化学出身の私には非常に身近な存在であり、学生時代は研究室で必要なガラス加工をしたものです。ま、下手でしたけど。一方で、電気電子工学を学んでいる研究室学生さん達にとっては珍しい存在と思います。

Continue reading

Views: 82

∩(´∀`∩) 7E 福田 旺土君、有明高専特別賞受賞!! (∩´∀`)∩

 本日2/19(水)は終業式でした。全クラスオンラインで繋いでの全校集会にて、7E 福田 旺土君が有明高専の特別賞を他コース3名と共に受賞したことが公表されました。3年間の研究室生活における学会受賞3回(これこれこれ)の実績が高く評価されましたっ!!

\(゚▽゚=))/…\((=゚▽゚)/

 正に不断の努力の賜物です。

我が有明高専の誇りです。
校長先生を交えて研究室全メンバーで記念写真です。
誇らしげです。

Views: 78