メカニクス(M)コースの実習工場に装置フランジの改造を依頼しました。新しい実験展開のためです。
加工を終えたフランジが返ってきましたので、早速装置に取り付けることにしました。その前に、洗浄です。フランジを含む真空チャンバーは、一般にステンレス鋼(Steel Use Stainless, SUS)製です。SUSを用いるのは、丈夫さと錆びないこともさることなから、磁性の影響がないのと、ガス吸着による真空劣化が小さいためです。真空を悪くするのは、チャンバー内壁に吸着した水などのガス分子です。
しかしながら、SUSを加工しようとすると、逆にその硬さのために切削油を併用しなければなりません。当然真空にとって、残って付着(残存吸着)している切削油は邪魔者ですので、加工後は洗浄して除く必要があります。また、加工の際に指紋も付いてしまいます。人間の手汗も真空にとって好ましくありません。というわけで、加工していただいたフランジを研究室で洗浄しました。
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