6/3(火)の前期中間試験初日は、午後から2025年度の有明広域産業技術振興会(通称「振興会」)の総会&懇親会でした。毎年この中間試験の時に催されています。中間試験の時間割は通常時間割と違って比較的余裕があり、時間を作ることができるからです。
先にも述べましたように、私は常々積極的に企業さん達と関わるようにしています。世の中の第一線で頑張っておられる企業さん達と関わることは、適度な緊張感を味わいながら自身の職務を顧みて、改めて自身の学ぶべき道を見出すことができます。そして最も重要なこととして、背中を押してあげる必要がある学生さんに対して、その時が来た場合に適切に押せるように備えておくことができます。
国立高専は国立の名を冠しているとはいえ、敢えて地方都市にあることから、地域社会、地域企業に支えられてこその高等教育機関です。大学とは違います。地域に大いに貢献できるからこそ、地域から評価されてその地位が保たれるのです。
まあ例えるならば、大学は百貨店、高専は地域のスーパーマーケットといった感じでしょうか。規模と華やかさでは百貨店に及びませんが、日常の身の回り生活、すなわち地元地域には欠かせないものです。売っているもの(失礼!!)は同じ、優秀な学生さん達です。
さて総会では、振興会から助成(地場産業振興支援研究)を受けて行った研究の成果発表があります。この助成は会員企業とコラボして行う研究で、何やかんやで毎年受けています。今年も話しました。傍聴するだけでは面白くないですからね。
コラボ企業は、田辺工業株式会社さんです。本社は新潟県のプラント企業ですが、近年大牟田に支店を構えられて、地域に根差した活動と有明高専へのご支援をいただいております。プラント企業とは、工場をつくる企業のことです。どんな製造業も、自分だけで自社工場を建てることはできません。
さらにこの研究では、他の地元企業さんからのサポートも欠かせません。装置のガラス加工は(株)旭製作所さん、ロータリー真空ポンプは(株)旭精機さん、ターボ分子ポンプはPROSOL JAPAN(株)さん、といった地元企業さん方の支えがあってこそ成立している研究事業です。実はこの有明地域には、鷹林研究室の研究活動に欠かせない企業さん方が手の届く距離にあって、とても助かっています。旧三井鉱山の團 琢磨翁の遺産ですね。
6年目ともなると、多くの企業さん方と知り合うことができます。担任ないし研究室指導教員として教え子達を送り出した企業さんは、50音順に、
- 旭国際テクネイオン(株)
- 国光施設工業(株)
- サンクスエンジニアリング(株)
- (株)シティアスコム
- 田辺工業(株)
- トーヨーエイテック(株)
- (株)三井三池製作所
- メタウォーター(株)
- 平井精密工業(株)
- ローツェ(株)
の10社です。総会での報告から、どうやら私、担任として振興会会員に学生さん達を送り出した数では、内8社でダントツNo. 1でした。いや、数はともかく、担任として個々の学生さんのキャラクターを見て、「この人のいるこの企業なら、この学生を活かすことができる」と見込みました。百貨店だけが幸せの道筋ではありません。そしてそれぞれの企業さんから教え子達の近況を伺うに、いずれも非常に活躍されているようで、何よりも喜ばしいです。「便りがないのは良い便り」とはいってもですね。
これからも、会員企業の皆様とWin-Winの関係を保って、少しでも社会にお役、特に地域のお役に立てれば、この上ない幸いです。
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