産学連携と緊張感と地元学

 縁あって、産学連携活動とは長年の付き合いです。企業との連携研究や現地訪問はとても楽しみであり、かつ大事にしています。

 有明高専へは求人や納品に来られる企業の方々が日々多くおられますが、それはこちらが迎える立場。そこでのトークも楽しいのですが、訪問者の立場の方が学ぶことがより多くあります。

 学校という制度の中にいますと、主に付き合うに人達は、新入社員ですらない若い学生さん達です。ましてや高専では、そのほとんどが未成年です。たとえ彼らが才能豊かな者達であるにせよ、こちらは経験値で上手を行くことができます。Lv15~20の戦士より、Lv??の魔法使いの方が攻撃力は強いものです。

 そう、ややもすると、自分を絶対的存在のように勘違いしてしまいがちです。

 ですから、外の世界への訪問者としての緊張感を持つことは、自分を戒めて愚か者にさせない良薬と考えています。幸いここ最近名前が売れてきましたので、行先で話が弾むこともあります。正に、「朋有り、遠方より来たる。亦楽しからずや。人知らずして慍みず、亦君子ならずや」ですね。有り難いことです。

 日常の教育活動に話を移します。学生さん達ができないのは、半分は彼ら自身の努力不足でありますが、半分は私の教え方が悪いということです。学生さん達の不出来を一々揚げ足取りするのは、天に唾する行為であり、己の無能さをわざわざ披露しているだけです。

 この春休み、次年度に向けた教材研究をしています。本年度の反省を活かして。当然ながら学生さん達は入学・進級・卒業するので、教える対象は毎年異なります。学生さん達は一年一年が勝負なのに、大変申し訳なく、浅学非才を詫びるしかなしです。授業というものは、学生さん達のために行うものであると同時に、自分自身の成長のためにあります。スポーツが分かりやすい例ですが、自身の成長を知ることは、人生で最も喜ばしいことではないでしょうか。

 そんな休日の今日、16年振りに石炭産業科学館に行ってきました。三井三池争議を勉強しました。有明高専ができるほんの少し前の話なんですね。以前とは違って、地元に籍を置いた身だと、内容がよく入ってきました。

 三井三池争議で切っても切れないのが、九州大学名誉教授である故向坂逸郎先生の向坂教室です。

 向坂先生のことは全く存じ上げません。この教室は、今の歴史では否定的に扱われています。しかし内容動機はどうあれ、足繁く赴くという姿勢は見習うべきかと思いました。

 そんな春休みです。

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