5分前集合完了!!とエリート

 郷里広島県呉市は、言わずと知れた海軍の街。海軍の慣習の一つに、「5分前精神」というものがあります。表現を平たくすると、「5分前集合完了」です。定められた時刻の5分前には準備を完了し、定刻と同時に行動開始するということです。その伝統は海上自衛隊の現在でも引き継がれています。

 海軍(海上自衛隊)と共にある都市なので、小学校・中学校では5分前集合完了は当然のように教えられてきました。成績が良い悪い、素行が良い悪い関係なく、どんな生徒も当然のことと思っていました。遅刻とかありえない環境でした。しようものなら、かなり目立つ存在でした。

 ただし中学校になり、チャイムが鳴って職員室から行動を開始する先生が若干名現れました。当然教室に入る時刻は数分遅れます。私はそんな先生を内心不良教員だと思って軽蔑していましたし、同様の気持ちを抱いている同級生も少なからずいたと思います。

 高校は呉市を離れ、広島市に出ました。文化の違いにいささかカルチャーショックを受けたものですが、遅刻という行為に関しては特に厳しい校風でした。制服もなく、特に校則もなく、旧藩校 & 県下最古の学校 & 進学校 & 厳つい校名からは想像しにくい全く自由な校風でしたが、事遅刻に関しては非常に厳しく、朝遅れようものなら職員室に連行されていました(※私はそういうことはなかったので、実体験は語れません)。

 さてさて、高専に来てビックリしたことの一つに、時間にルーズだということがあります。↑のように育ってきましたから、時間を守らないことが驚きです。有明の地域風土なのか、本校だけなことなのか、高専全体に言えることなのか。どうも最後の点が理由に近いようですけど・・・。

 もちろん一般社会では、遅刻は厳禁です。様々な人が個々スケジュールを何とか調整して集合しているのに、自身の遅刻により全体の進行が遅れる。その影響は各個人が属する会社や組織にも波及しますから、責任は指数関数的に増えます。場合によっては、命やその人の人生重大時に関わることもあるかもしれません。

 そう、「時間を奪うことは、最悪の犯罪」です。座学中騒いだり、実験等のグループワークで寝ていたりする(他の人に余計な時間がかかる)のが含まれます。殺人も含まれますね。世の中は四次元空間です。人はx, y, zを制御できても、tだけは失われていくだけで制御できませんから。

 話が重くなりました。

 ↑の育ちがあったからか、遅れるという事に関して人一倍嫌いな性分になりました。〆切に関しては、3日前くらいには出します。提出時は不十分かもしれないけど、修正する時間が作れるので差し替えれば良い。たとえ差し替えられなくても及第点はあるからOK、という考えです。時間に遅れるという事は、時間を守っている人や先に来ている人にその空間の支配権を奪われることになるので嫌です。そのため下手すれば、1時間前に来ていたりします。ただ、扉の鍵が閉まっていることもしばしばですけど・・・周辺を散歩でもしとくか。

 そんな性分なので、教室にはチャイム余裕前に入って準備をしています。学生さんによっては嫌に感じるかもしれませんが、性分です。特に嫌がらせをしているわけではありませんよ。

 真のエリートは、人を大切にします。だから真のエリートは、時間を大切にします。

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