未だ木鶏たりえず

 世の中には、「俺すごいんだぞ!!」的な人がわりといます。話す言葉の節々に満ち溢れています。「あーそーですか、アナタの視界の世界ではそりゃアナタが一番ですよねー」、とは内心で。

 私、こういうことに感受性が高いんでしょうか。そこそこ学歴あることもあって、昔からよく挑んでこられますね。いや、別に興味ないんで、ご高説結構なんですけど・・・。

 私を倒しても自慢にはならないですよ。ククク・・・、私は四天王の中でも最弱・・・。残り三名が誰かはご想像にお任せします。

 さて高等教育機関に居ますから、私にとって教育と研究は車の両輪です。どちらが欠けてもなりません。ここではちょっと後者に着目しましょう。

 研究者は世界中を相手にします。ですから、「俺イチバン!!」なんてことを思える人は、まともな研究者の中には一人もいないと思います。イチバンなのは、神さまです。

 それに、イチバンて大変ですよ。その先の道は自分で切り拓いていかないとならないのですから。それも後ろから追い上げられるのを気にしつつ。いやー、大変だ。

 と言いつつ、研究である以上は独創的でイチバンでなければならない。道なき道です。「これでいいんかな・・・」と夜眠れないこともしばしばあります。成果に右往左往。

 しかし、学問の道を志したのは、「学問を通じて人格を陶冶する」ことを欲したから。研究も含んで、日々の事象から何を学び取るか。学生さん達とのコミュニケーションもその一つ。学生さん達にGo-Goするのではなく、彼らから何を学ぶか。学びは一方的ではありません。

 さてさてアナタな人、成功は自分に帰し、失敗は他人のせいなのですが、それでも自分の予期せぬ状況に遭遇し自身への責任が不可避となったとき、自慢の超正ベクトルが超負ベクトルにπラジアン反転します。超保守反動化ということですね。

 そしてその遭遇した状況を一般化します。それはアナタの場合に限られたレアなケースかもしれない、なーんてことは客観的に考察できません。自分の視界が全てです。

 ・・・なーんてことに一喜一憂してもしょうがない。

 未だ木鶏たりえず。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA