4E実験

 着任以来ずっと、4年生エネルギーコースの学生実験(4E実験)を担当しています。4年生の実験は、電機(強電)分野と電子(弱電)分野に分かれていまして、私は電子分野の方をずっと受け持っています。つまり半分だけの担当になります。

 4E実験は通年科目ですが、半年後の後期から卒業研究が併行して始まります。5年生になっても学生実験は続きますから(※こちらは担当していません)、学生実験と卒業研究が併行するのは高専ならではです。学修内容とレベルからして、本来これらは直列に繋ぐべきものなのですが、5年間という短い学修期間では並列作業は仕方がありません。

 このような時間的位置付けもあって、私は4E実験を「卒業研究への試金石」と捉えています。ここで頑張れるかどうかで、その後の人生が変わってくるとさえ思っています。3年生までは目立たなかった学生達の中から、4E実験を通して大化けする者もいます。そしてそれが卒業研究へと繋がっていき、世間にその名を轟かすレベルにまで行く者もいます。このような、それまで見えてこなかった大樹の芽を見出すことは、科目担当として一番の喜びです。ペーパーテストの成績という一次元だけで人を判断するのは宜しくないです。

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