続・あれから10年

 前回の続きです。震災後しばらくの間は、みんなで電気通信研究所に集まっては、片付けや買い出しをしていました。週末などの空いた時間は、区役所に行ってボランティア活動をしていました。区役所は大勢のボランティアで溢れかえっていました。

 自宅の電気は比較的早く復旧しました。たまたま自宅にいて、コンセントに差しっぱなしだった掃除機が突然動き出してビックリしたものです。ガスもプロパンガスだったので、問題なく。被害は比較的軽い方で幸いでした。

 仙台の街を東に迂回するように、国道4号線バイパスが通っています。前回述べた東二番丁通りが旧4号線です。バイパスのすぐ東脇に、「浪分神社」という小さな神社があります。「江戸時代初期に起こった地震津波がここまで来たよ」という印として建てられたものだそうです。つまり、「子孫の皆さん、ここから東は危ないよ」ということです。

 しかしながら時は流れて、開発はいつの間にやら海岸線にまで達していました。

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あれから10年

 早いもので、2011年3月11日から10年経ちます。東日本大震災の日です。

 当時私は東北大学 電気通信研究所に博士研究員として勤務しており、当日は大阪大学 産業科学研究所の先生方を招いての共同研究会でした。私は大学院生達とともに聴講者の一人でした。午後からでしたが、学生が一人寝坊をしていたので、「早く来いよ~」と連絡していました。当時の光景は今でも覚えています。良い天気でした。

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