艱難辛苦に見出す幸い

 資金人材を得て、研究方面は現在ノリノリです。ただし、「好事魔多し」とは言われますから、締めるところは締めないとは思います。

 これまでの人生、人並みの艱難辛苦は経てきましたので、現在をとても、人一倍、有り難く思います。若い時分、様々な艱難辛苦を受けている最中は、「俺は世界で一番不幸な人間か!!」とはよく思ったものです。しかし、その長い長いトンネルはある日突然抜けてしまい、気がつくと、自分は色んなことができるようになっていました。何事も耐えられ、切り抜けることができるようになっていました。

 艱難辛苦を受けることは、遠回りの人生となります。誰しも、順風満帆な人生を歩みたいものです。しかしそんな境遇から学ぶことは、多々あります。

 大切なことは、その目下の不幸を嘆くことではなく、そこに隠されている将来の成功のチャンスを見出すことです。そうすれば、どんな不幸も彩りを変えられます。

 順風満帆な人生は、皮肉にも、その人を貶めます。歳を経て、若人の艱難辛苦を理解できない、上から目線onlyの困ったお年寄りになってしまいうという、人生最大の不幸とは私は無縁かと思います。

 若いときは誰しも、早く花を咲かせたいと思うものです。他人と比較し、咲かせられないことを嘆き悲しみます。しかし、時間をかけてから咲いた花は、何よりも美しいものだと思います。

Views: 115