老害防止と巨人の肩の上

 研究室は目下絶賛立ち上げ中であり、かつ息の長い研究業界ではありますが、もう若手も卒業したので、老害なるものについて考えていかなければならない年頃なりました。嗚呼、無駄に時を過ごしたのかなぁ・・・。

 老害で一番嫌われることとしては、「過去を美化する」というのがあります。「俺たちの頃は・・・」というやつですね。当人はわざと美化することはないと思いますが、自然にそうなるのだと思います。それは、

「答えを知っているから」

です。答えが過去を無意識的に修正します。歴史の結果から歴史の流れを批判、断罪するのと同じです。答えを知っているから、ああだこうだと言う。一面では正しいようですが、ではアナタはアナタが言う道程を渡って来られたのですかと。誰しももがくものです。平坦な道は理想的かつ理論的かもしれません。ただし、理想や理論が正しい結果を産むとは限りません。時は移り、所は変われど、人類の営みには何ら変わることはないのです。

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