お国柄と住めば都

 九州に来て4年目です。無謀にも、何の縁も所縁もない土地に来て、当初はうまくやっていけるかなーと不安でした。「九州男児」とか「肥後もっこす」とか、めんどくさい人が多いんだろうなーと不安でした。昔、博士取ってすぐの半年間は筑豊に住んではいましたけど、当時はインド人・韓国人・ドイツ人の同僚研究者とばかりで、地元の人と会話することがまずなかったので、カウント外かと。

 けれども、来てみれば皆さんフレンドリーです。九州男児や肥後もっこすは皆無です。もう、都市伝説かと思うくらい。担任として若い学生さん達と接するにも、校内の職員さん達と接するにも、先生方と接するにも、支障ありません。そりゃ、揉めることもないわけではないですが、後には引かないかな。妙にうまくいくなーと。端的に言うと、オープンな気質の人が多いです。

 最近、室町幕府の二元政治体制に興味があり、関連する本をいくつか読んでいます。初期の尊氏と直義の兄弟げんか(というより、足利一門とそれ以外(高氏)との確執かと)ではなくて、その後の京の幕府と鎌倉府との関係の方です。征夷大将軍となった足利将軍家にとって、何故鎌倉府という、身内ではあっても同格にも等しい組織が必要だったのかが不思議で。鎌倉府の存在は結局、後の戦国時代の引き金の一つになりました。そりゃ、そうですよね。

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