前面展望と我が人生

 時に気晴らしにYouTubeの前面展望を見ます。前面展望とは、列車の先頭車からの風景のことで、誰もが子供の頃一度は興味が湧いたものだと思います。

 全国様々な路線が収録されていまして楽しんでいるのですが、この度初めて南海電鉄の南海本線を見ました。

 20代前半の若い頃、縁あってよく南海本線に乗っていました。大学と下宿は大阪北部の北摂地域でしたから、大阪府をひたすら南下していました。

 自身の人生で最も血気盛んな頃でした。限られた人生、何か一事を成したい。人生を充実させたい。しかし、何をどうすれば良いのか分からない。理想と現実のギャップにひたすら苦しみもがき、ひたすらぶつかっていっていました。

 今や研究者として、世に名を成している先生方と対等に話をし、そして評価されるまでになりました。ふと我に返ると、不思議でなりません。都度懸命にもがいてきましたが、これといって誇れる努力をしたことがありません。只々人に恵まれ、運に恵まれました。

 ↑からは、不器用に不細工にもがいていた時代が思い出されます。遙か昔のもう何の縁もない話とはいえこれまで避けてきましたが、今は懐かしく見られます。強くなりました。ただしその強さは、周囲の多くの人の支えがあってのものです。

 学生達は、そんな頃の私と同年代です。彼らの方がはるかに素晴らしいことは言うまでもありません。彼らと接することで自身の不器用で不細工な人生をこれから少しでも彩り良いものにしていきたく、日々彼らから学んでいます。

 自分を幸せにできない者が、他人を幸せにできるはずがありません。不幸を知らない者が、他人を救えるはずがありません。言うは易しですが、これらはブレたことはないかなー。

 春は、別れと出会いの季節です。

俺様も見たいということのようです。

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