ネットワークアナライザ(ネットアナ)の較正キットがようやく届きました。約20万円するお高いものではありますが、これがなくては何にもできないので、OHTANI選手もビックリのVIP & MVP扱いです。
でもでも、昨今Newsでよく聴く半導体不足が納期に響いたようで、1ヶ月ほど待ちました。一日千秋、長かったです~。
そもそも、どんな計測機器にも較正(calibration)、つまり0を0と定めておくことは必要です。身近なテスターやオシロスコープにも何にでも要るのですが、日常使う測定周波数はkHz台と低いですし、較正作業というものは手間がかかりますので、パスされます。
しかしながらネットアナのようなMHz・GHz帯を守備範囲とする高周波計測機器では、機器から対象となる被計測デバイス(DUT, device under test)までの周辺配線の影響が大きいので、各使用前にキッチリ較正しないと正確な計測が不可能となります。
難しく言いますと、リアクタンス成分(jX)の影響が、周波数が高くなると大きくなってしまうということです。
ネットアナ付属の較正キットは、小型のSMAコネクタ用でした。けれども対象の同軸導波管変換器はN型コネクタなので、SMA-Nの変換コネクタ部分が較正できず、測定結果がおかしくなっていました。SMA型の同軸導波管変換器は世の中にあります。しかしSMAコネクタは耐久性に欠けるので、大きくても丈夫なN型コネクタ製品を用意していました。
早速今回のキットを用いて較正して、卒業研究で作製したダミーロードの性能を評価してみました。おおーっ、バッチリな性能が出ました。データが出ると、とても嬉しいものです。
さすが高専の学生さん達は器用ですね~。
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