前略、企業様

 昔から今まで、産学連携とは何かしらご縁があります。以前にも書いてますね

 企業とのお付き合いはwelcomeです。純アカデミック界の中には、企業は短期的成果を求めてくるので敬遠する人もいます。でもアカデミックでの真摯な経験は、後の人生に大切ですよとも。私は、適度な緊張感が得られるという点から、welcomeしています。高専という機関は、地に足を付けた企業が身近な存在なので助かります。我が物顔の大企業ではなくです。

 アカデミック、とりわけ若い学生さん達を相手にする学校という組織にいると、知らず知らずのうちに裸の王様になる恐れがあります。まだ新入社員ですらない学生さん達を基準にすると、教員はさもすごい人間のように見えます。いえいえ、できて当たり前です。威張り散らして何になる? 基準を社会一般に替えたらどうなりますか?

 適度な緊張感は、お役所仕事に埋もれてしまう懸念も払拭できます。私立ならまだしも国公立機関では、お役所仕事が蔓延しがちです。独法化で幾分マシになっているとは思いますが、何だかな~と苦情を述べることもあれば、あきれることもあります。

 予め決められた額の給料が、毎月決められた日に入ってくる。売り上げ不振で落ち込むこともなければ、業績好調で跳ね上がることもなく。国民の税金で賄っているから説明責任があるという建前で、何をするにも、書類&書類、ハンコ&ハンコ。仕事のために書類があるのか、はたまた書類のために仕事があるのか。めんどくさい。これ、何の意味があるの? みんな仲良くを建前にして、たらい回しで物事は一向に進まない。泥船は沈んでいく。業を煮やして突破を試みると、「俺は聞いてなーい!!」と、自称お山の大将のスイッチが突然入る。え゛、そこは頑張るんだ・・・的な。すごい成果をあげても、年功序列の壁は厚い。公務員叩きの度が過ぎて、人手不足は否めない。

 これでは、どんなに優秀なポテンシャルがある人でも、お役所仕事になってしまいがちですよね。

 そんな日常において、社会の最前線で戦っている企業の方々と過ごす時間は、身を引き締める緊張感を味わうと共に、一服の清涼剤です。ただし、我が物顔の大企業ではお腹を壊します。

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