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∩(´∀`∩) 論文出しました(有明高専産第1号)!! (∩´∀`)∩

 AVS(旧アメリカ真空学会の学術誌Journal of Vacuum Science and Technology Bに論文を出しました。純有明高専産第1号です。こちらに来て5年目、研究室を立ち上げてようやくです。

R. Tsukazaki et al., J. Vac. Sci. Technol. B 42, 034201 (2024).

です。

 タイトルは、「Plasma confinement by an optoelectronic system (光電子システムによるプラズマ閉じ込め)」です。光電子制御プラズマを使うと、プラズマを閉じ込めることができたというお話です。プラズマは電離した気体で、全体として電荷中性の状態のことです。プラズマは漠然と広がったもので、その位置制御は困難でした。非常に大きなスケールにはなりますが、核融合でもプラズマを如何にして閉じ込めるかが課題の一つです。今回、その閉じ込めを光電子制御プラズマで圧力制御をすることにより達成できました。この現象により、新たな気相化学反応場の構築が期待されます。

 おまけにEditor’s Picksの一つにも選ばれました。これはマンガ雑誌で言う巻頭カラーのことで、とても名誉なことです。初めてのことです。

 第一著者は、卒業生(創造工学科 エネルギーコース 第3期生)の塚嵜 琉太君です。彼の偶然の発見から全てが始まりました。電流‒圧力特性というPaschenの法則宜しく、基本的な実験スキル練習の中で見つけたものでした。これまで10年以上二桁の多くの人達がこの光電子制御プラズマに関わってきましたが、誰も気づきませんでした。正にセレンディピィティーであり、それは実験化学者として最も誇りに思うことです。

 塚嵜君の卒業後、第二著者である現6Eの内藤 陽大君が後を継いでまとめ上げてくれました。第三・第四著者の古賀 永君と福田 旺土君(現7E)は塚嵜君の同期として、装置立ち上げに尽力して頂きました。第五・第六著者の田辺工業株式会社 加藤 直樹様と渡辺 貴之様には議論と多大なるサポートをいただきました。

 また今回はPI (Principal Investigator、研究主催者)として、初の最終著者となりました。ここまで来られたことを全く不思議に思います。正に皆様のご支援の賜物です。

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学会のお知らせ(2024年3~6月) (4/14 Update!!)

 2024年3~6月の学会参加予定です。

  • 第71回応用物理学会春季学術講演会
    • 3月22日(金)~25日(月) @ 東京都市大学 世田谷キャンパス (東京都世田谷区)
    • 3月22日(金) 15:45~16:00 22p-12G-5 (オーラル): 内藤 陽大(5E), 加藤 直樹, 渡辺 貴之, 鷹林 将, “光電子制御プラズマの集光機構”. (※田辺工業(株)との共同研究, 関連特許出願済み)
    • 3月24日(日) 13:00~15:30 24p-P02-4 (ポスター): 福江 紘幸, 小佐野 芳寿, 鷹林 将, 岡野 忠之, 黒岩 雅英, 國次 真輔, 太田 裕己, 米澤 健, 中谷 達行, “HF-HiPIMS法を用いたDLC膜の二次元ラマンマッピングによる炭素構造モデルの探索”. (※岡山理科大他との共同研究)
    • 3月24日(日) 13:00~15:30 24p-P02-5 (ポスター): 小佐野 芳寿, 福江 紘幸, 鷹林 将, 國次 真輔, 今井 裕一, 中谷 達行, “AC-HV-CVD法を用いたDLCラマンスペクトルの5ピーク分離解析における非線形最小二乗法の適用”. (※岡山理科大他との共同研究)
    • 3月25日(月) 14:15~14:30 25p-12H-4 (オーラル): 野田 浩矢(5E), 内藤 陽大(5E), 山本 圭介, 鷹林 将, “窒素ナノドーピングダイヤモンドライクカーボンの合成とその電気特性”. (※九州大学との共同研究)
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第一種電気工事士試験に挑戦します

 第二種電気工事士合格の勢いに乗って、第一種にも挑戦することにしました。まずは4月末くらいに学科試験です。CBT方式なので、日時が選べます。今年から第一種試験は第二種と同様に年2回の開催となりまして、楽になりました。

 まあまずは来月のQC検定ですが、勉強するヒマがないです・・・。言い訳ですね。

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図書館だより(2/15 Update!!)

 図書館運営室室員やってます。というわけで、「図書館だより」に寄稿しました。

第17号(2024.2/15)・・・ブックハンティングについて寄稿しています。

第16号(2023.10/5)・・・貸出ランキングについて寄稿しています。

第14号(2022.10/11)・・・私のイチオシ(読書感想文)を寄稿しています。

よろしくです。

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論文出しました

 日本表面真空学会発行の同学会誌「表面と真空」2024年2月号に下記論文を出しました。同号は「プラズマが誘起する表面反応の制御による膜作製」という特集号で、企画された福岡大学 篠原 正典先生に招待いただきました。

鷹林 将, 高桑 雄二, “光励起プラズマによるダイヤモンドライクカーボンの精密成膜とその応用”, 表面と真空, 67, 59-64 (2024).

 東北大学 名誉教授 (多元物質科学研究所)の高桑 雄二先生との共著です。前々職である東北大学 電気通信研究所時代に多元物質科学研究所 高桑研究室と共同で行った仕事です。続く会社員時代においてもその成果を原著論文として出し続けました。今回はそれらのまとめ論文で、有明高専での活動を通じて最近至った考えも新たに織り交ぜています。

よろしくです。

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∩(´∀`∩) 第27回(2023年度)応用物理学会九州支部学術講演会発表奨励賞受賞!! (∩´∀`)∩

 先立つ11/25(土)・26(日)に九州大学 伊都キャンパスにて開催された「2023年度応用物理学会九州支部学術講演会」において、本研究室5Eの内藤 陽大君が、発表奨励賞をいただきましたっ!!

\(゚▽゚=))/…\((=゚▽゚)/

 対象発表は、

氏名: 内藤 陽大
講演番号・題目: 25Bp-7・光電子制御プラズマによるグラフェンの構造制御 (I) ~ ラマン分光解析 ~
共著者: 田中 修斗1、福田 旺土1、山口 尚登2、小川 修一3、高桑 雄二4、津田 泰孝5、吉越 章隆5、鷹林 将1
(有明高専1、ロスアラモス国研2、日大生産工3、東北大マイクロ研究開発セ4、日本原研5)

です。

エネルギーコース版です。

有明高専公式版です。

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論文出しました

 岡山理科大学大学院の福江 紘幸さんと同学フロンティア理工学研究所の中谷 達行先生との共同研究成果が論文になりました。

Hiroyuki Fukue et al., “Raman spectroscopy analysis of the chemical structure of diamond-like carbon films deposited via high-frequency inclusion high-power impulse magnetron sputtering”, Diamond and Related Materials, 142, 110768 (2024).

 ダイヤモンドライクカーボン(DLC)のラマン分光解析へケモメトリックス(Chemometrics、計量化学)的手法を取り入れたものです。私のマニアックな同解析法を広く一般化できるようにしていだきました。第三者(福江さん)がトライすることで、解析法の実証を試みていただきました。

よろしくです。

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∩(´∀`∩) ISIE2023 Student Award 2名同時受賞!! (∩´∀`)∩

 9月25日(月)にUniversiti Teknologi Petronas, Malaysia (マレーシア国ペトロナス工科大学)で開催された「ISIE2023 (International Symposium on Innovative Engineering 2023)」において、5E 野田 浩矢君が第2位、6E 福田 旺土君が第3位でStudent Awardを受賞しましたっ!! なお、第1位は佐世保高専の女子学生でした。

\(゚▽゚=))/…\((=゚▽゚)/

 対象発表は、

  • (oral): Hiroya Noda (5E), Haruhiro Naito (5E), Akito Fukuda (6E), Susumu Takabayashi, “Carbonaceous Electronics with Diamond-like Carbon Synthesized by Photoemission-assisted Plasma-enhanced Chemical Vapor Deposition”.
  • (oral): Akito Fukuda (6E) et al., “Modification of Graphene by Photoemission-assisted Townsend Discharge Plasma”.

です。

現地会場の表彰式です。
帰国後、研究室にて。

 有明高専公式HPにても。

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∩(´∀`∩) 2023年度日本表面真空学会 九州支部学術講演会 学生講演奨励賞受賞!! (∩´∀`)∩

 先立つ6/11(日)に開催された「2023年度日本表面真空学会 九州支部学術講演会」において、本研究室専攻科1年(6E)の福田 旺土君が、学生講演奨励賞をいただきましたっ!!

\(゚▽゚=))/…\((=゚▽゚)/

 対象発表は、

氏名 福田 旺土
対象発表 8. 光電子制御タウンゼント放電によるグラフェンの活性化
〇福田 旺土A、鷹林 将A、山口 尚登B、小川 修一C、高桑 雄二D、津田 泰孝E、吉越 章隆E
A 有明工業高等専門学校、B ロスアラモス国立研究所、C 日本大学 生産工学部、D 東北大学 マイクロシステム融合研究開発センター、E 日本原子力研究開発機構

です。

 福田君は本研究室が発足してからの2期生で、初の専攻科生です。

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特例適用専攻科の学修総まとめ科目担当教員になりました

 高専では、学校教育法第10章第119条に基づいて、本科5年の上に修業年限2年の専攻科を設置しています。大学評価・学位授与機構による審査を受けることにより、専攻科の学生さん達に大学と同じ学士号を授与することができます。

 さらに有明高専は「特例適用専攻科」に認定されていますので、所属教員は上記機構に個別に評価を得ることにより、特別研究すなわち専攻科での研究活動の指導教員になることができます。我が研究室も3期生を迎えて軌道に乗ってきまして、この度その「学修総まとめ科目担当教員」になりました(俗に「適」と呼ばれるようです)。研究課題名は、

「アモルファス炭素材料の電気電子材料応用に関する研究」

です。

 これには相応の研究業績が要るようです。しかしながら前職5年間は企業にいましたので、研究活動はできませんでした。当然ですね。他方で前々職東北大学時代に得たデータは山積しておりました。幸いにも、社長のご理解や周囲の先生方のサポートにより、継続して論文を出していくことができました。

 「適」教員になれたことは偏に、これら皆様のおかげです。この場を借りて厚く御礼申し上げる次第です。

弓道部デビュー

 今年度は弓道部顧問になりました。サッカー(1年)、ハンドボール(1年)、研究奨励教員(2年)を経てなりました。私のようにコロコロ顧問を代わるのは珍しい存在です。特定の部活動に拘りがあるわけではないので、色々経験しておくのも良いかもという感じです。弓道は高校に部がありましたが、確か文化祭の際に一度だけ覗いただけで、全く縁のない人生でした。弓道部のクラスメイトはいましたが、卒業以来縁は切れています。というわけで、全くの素人です。

 4/20(土)・21(日)はそのデビュー戦として、「福岡県高等学校総合体育大会弓道選手権大会南部ブロック予選会(個人戦)」の引率に出かけました。学生達単独の行動は許可されていないので、顧問教員が引率する必要があります。高校生の大会ですので、5年生の有明高専では1~3年生までが対象です。

 といっても右も左も全く分かりませんので、第一顧問の先生にくっついて行きました。私は第三顧問なので、一番下っ端です(そりゃそうですよね)。会場は八女市弓道場でした。筑後地方北部の八女市の街中にありますが、八女市街自体を歩くのも初めてでした。通過はいくらでもしてきましたけど。

八女市弓道場です。この一日目早朝は晴れていましたが、その後は悪天候となりました。
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春の交通安全県民運動

 4/17(水)朝、春の交通安全県民運動の一環として、大牟田警察署や近隣の高校の方々と合同で、有志学生さん達と共に大牟田駅前で通行人の方々に資料配付をしました。校務の一環です。

 有明高専チーム(4名+鷹林)は、大牟田駅西口の西鉄側で配りました。西口は裏口的な位置づけですが、東口のJRよりも西鉄の利用者が1.5倍以上多いです。

大牟田駅西口で配りました。西鉄側です。2名x2チームで待機しました。この直後に西鉄特急が到着して、怒濤の人だかりとなりました。

 西鉄電車が到着するまで少しの間は人通りもなくて、退屈しました。しかし一旦西鉄特急が到着するや否や、怒濤の如く駅前が人で溢れかえりました。あっという間に配布物はなくなってしまいました。

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日本表面真空学会 九州支部 総会

 4/13(土)に、日本表面真空学会 九州支部 総会に行ってきました。会場は福岡工業大学(福工大)でした。こういう運営的な会には縁がなく、あまり参加したことはないのですが、近くだし行ってみようと思いました。

 福工大は、JR福工大前駅に隣接しています。交通は至便でした。キャンパスも綺麗で、緑の芝生が美しかったです。美観に関しては、私立大学って手が行き届いていて羨ましいです。

駅や降りてすぐが大学です。
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便りがないのは良い便り

 本日4/8(月)から新年度授業開始です。本日は90分×2コマ=180分でした。久しぶりの講義なので、喉が枯れてしまいました。

 今朝の地元紙有明新報に、送り出した卒業生の記事が載っていました。合同入社式にて代表で宣誓したようで、まだ巣立って1ヶ月足らずながらもその成長がとても嬉しいです。「男子三日会わざれば刮目して見よ」ですね。

 皆々、便りがないのは良い便りです。いつか遠目にその活躍を見るときが来るでしょう。私も取り残されないように頑張らねばです。

令和6年度始まりました

 新年度令和6年度が始まりました。5年目です。今期は担任を降り、第7期生3E 副担任として再出発することになりました。3年前、卒業生第4期生が3Eの時に副担任を務めて以来です。彼らがまだ3Eだった頃が昨日のことのように思い出されます。

 多忙だった昨年度と打って変わって、自由な時間が多くできました。振り返ると、昨年度どうして時間が作れなかったのだろうと反省します。

 新年度早々チャレンジしたことは、PayPayを登録したことです。これまで電子マネーはモバイルSuica一本に絞ってきましたが、周囲のPayPay人口が多くなってきましたので、やってみることにしました。

 もう一つは、新幹線のエクスプレス予約モバイルSuicaを合体させました。昔は合体できなくて、新幹線‒在来線の乗り換えの都度有人窓口に駆け込んでいましたが、いつの間にやら合体できるようになっていました。九州へ来てからというもの出張には飛行機を使う場合が多くて、updateに気がつきませんでした。

 研究を過分にもお引き立ていただいていますので、今期は研究に邁進していきます。

春休み研究グランドツアー (3/3) ~ 日本医用DLC研究会 ~

 ツアーの最後は、岡山でした。日本医用DLC研究会の第7回総会・研究会に参加しました。本会は、岡山の先生方を中心に結成されている医工連携の研究会です。私もメンバーなのですが、コロナで全然現地参加できなくて、ようやく訪れることができました。最後は一人旅としました。

桃太郎さんがお出迎えです。

 会場は、岡山大学医学部でした。岡山はバス会社の競争が激しくて路線がよく分からないので、分かりやすい路面電車で向かうことにしました。清輝橋という終点から徒歩で行けますので。

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春休み研究グランドツアー (2/3) ~ 応用物理学会 ~

 グランドツアーその2は、第71回応用物理学会春季学術講演会でした。「春の応物」ですね。今回は、学生さん達2名の発表と座長でした。学生さん1名の発表は初日に、残り1名と座長が最終日に設定されたため、全日程の参加となりました。

 会場は、東京都世田谷区の東京都市大学世田谷キャンパスでした。高級住宅街の田園調布から遠くなく、周囲も高級住宅街でした。高級住宅街近くにあり、東急沿線で東急と繋がりの深い同大学なので、キャンパスはとても綺麗でした。

着きました。
看板です。
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春休み研究グランドツアー (1/3) ~ 東北大学 多元物質科学研究所 ~

 卒業式にて無事クラス学生達を送り出し、担任の肩の荷を降ろしました。身軽になったので、これからは研究者として本腰を入れていきます。春休み残りの日々は、研究関連で3連続出張というグランドツアーとしました。最初は、東北大学へ出張実験でした。学生さん1名を連れての二人旅でした。

 福岡空港から仙台空港へと飛行機で行ったのですが、当日は仙台空港付近が強風のため出発が危ぶまれました。春の仙台は風が強いんですよねー。仙台平野が太平洋に面していている一方で、山側は奥羽山脈ですから。風が抜けて抜けて、道路標識や信号がはためくはためくですので。

 ただし空路は雲のない快晴でして、地表が美しく見えました。写真撮りまくりました。ちゃんと機内モードにして。

周防灘を臨みます。左手に北九州空港、右手に山口宇部空港です。空から見ると、両空港はとても近いですね。
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英語での住所の書き方

 仕事柄、英語で住所を書きます。英語で論文書いてナンボの業界ですから。英語での住所の書き方は、日本語の場合と逆になります。日本語では「都道府県→市区町村」ですが、英語では「市区町村→都道府県」と逆になります。世界観が逆です。

 ただし、書き方についてネットでは混乱しているようです。私のやり方、というよりこれが公式だと思っているんですが(日本郵便のプロフィールからして)、例を挙げてみましょう。

 有明高専では、

  • 〒836-8585 福岡県大牟田市東萩尾町150
  • 150 Higashihagio-machi, Omuta, Fukuoka 836-8585, Japan

となります。以前働いていた東北大学(片平キャンパス)では、

  • 〒980-8577 宮城県仙台市片平二丁目1-1
  • 2-1-1 Katahira, Aoba-ku, Sendai, Miyagi 980-8577, Japan

となります。さらにその前に働いていた広島大学(東広島キャンパス 大学院先端物質科学研究科)では、

  • 1-3-1 Kagamiyama, Higashihiroshima, Hiroshima 739-8530, Japan
  • 〒739-8530 広島県東広島市鏡山1-3-1

となります。

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