実験は最高の教師との対話

 ここ最近、人一倍実験しています。複数の共同研究との兼ね合いもあるのですが、まず目に映る範囲の人達の中では一番実験しています。

 歳を取った准教授です。若い頃、そんな歳の人はひたすらデスクワークで実験しないものだと思っていました。「何で実験しないんだろう?」と疑問に思ったものですが、そういうものだと納得していました。

 歳を取ったら、自分も自ずとそうなるのだろうな・・・と思っていたら、いやいや、目下めっちゃしてますです。さすがにあれこれデスクワークがあり過ぎて若い頃のようにはいきませんが、その隙間をかいくぐってやっています。まあそうすると、デスクワークが滞ったりしますけど・・・、困ったものです。

 実験していると、この歳になっても新たな発見があります。新たな理解、ひいては既存の理解の修正ないし再検討が得られます。机上の書籍で理解していたつもりでも、実際に実験してみると甚だ不足していたことに気づかされます。

 人生で一番楽しいことは、自分自身の成長です。実験は、成長させてくれます。時に強制的に。というわけで、実験とは楽しいものです。これまでの人生、実験したくてもできない時期を経験してきましたので、実験できる環境をとても有り難く思います。不足を言えばキリがないですが、大腕を振ってできる環境であることに感謝しなければなりません。

 読書は、過去の偉人との対話です。しかし偉人は教師とは限りません。教師とは、間違いを諭してくれる者だと思います。

 自然は最高の教師です。実験とは、最高の教師との対話です。ただし時に、授業料が高額となる場合がありますね。

 そして教師からの諭しを踏まえて、再度偉人と対話します。「おい、ようやく少しは理解できたのか」と。

 実験しない人って、一体誰から何を学ぶのでしょうか。

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