春休み研究グランドツアー (3/3) ~ 日本医用DLC研究会 ~

 ツアーの最後は、岡山でした。日本医用DLC研究会の第7回総会・研究会に参加しました。本会は、岡山の先生方を中心に結成されている医工連携の研究会です。私もメンバーなのですが、コロナで全然現地参加できなくて、ようやく訪れることができました。最後は一人旅としました。

桃太郎さんがお出迎えです。

 会場は、岡山大学医学部でした。岡山はバス会社の競争が激しくて路線がよく分からないので、分かりやすい路面電車で向かうことにしました。清輝橋という終点から徒歩で行けますので。

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春休み研究グランドツアー (2/3) ~ 応用物理学会 ~

 グランドツアーその2は、第71回応用物理学会春季学術講演会でした。「春の応物」ですね。今回は、学生さん達2名の発表と座長でした。学生さん1名の発表は初日に、残り1名と座長が最終日に設定されたため、全日程の参加となりました。

 会場は、東京都世田谷区の東京都市大学世田谷キャンパスでした。高級住宅街の田園調布から遠くなく、周囲も高級住宅街でした。高級住宅街近くにあり、東急沿線で東急と繋がりの深い同大学なので、キャンパスはとても綺麗でした。

着きました。
看板です。
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春休み研究グランドツアー (1/3) ~ 東北大学 多元物質科学研究所 ~

 卒業式にて無事クラス学生達を送り出し、担任の肩の荷を降ろしました。身軽になったので、これからは研究者として本腰を入れていきます。春休み残りの日々は、研究関連で3連続出張というグランドツアーとしました。最初は、東北大学へ出張実験でした。学生さん1名を連れての二人旅でした。

 福岡空港から仙台空港へと飛行機で行ったのですが、当日は仙台空港付近が強風のため出発が危ぶまれました。春の仙台は風が強いんですよねー。仙台平野が太平洋に面していている一方で、山側は奥羽山脈ですから。風が抜けて抜けて、道路標識や信号がはためくはためくですので。

 ただし空路は雲のない快晴でして、地表が美しく見えました。写真撮りまくりました。ちゃんと機内モードにして。

周防灘を臨みます。左手に北九州空港、右手に山口宇部空港です。空から見ると、両空港はとても近いですね。
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英語での住所の書き方

 仕事柄、英語で住所を書きます。英語で論文書いてナンボの業界ですから。英語での住所の書き方は、日本語の場合と逆になります。日本語では「都道府県→市区町村」ですが、英語では「市区町村→都道府県」と逆になります。世界観が逆です。

 ただし、書き方についてネットでは混乱しているようです。私のやり方、というよりこれが公式だと思っているんですが(日本郵便のプロフィールからして)、例を挙げてみましょう。

 有明高専では、

  • 〒836-8585 福岡県大牟田市東萩尾町150
  • 150 Higashihagio-machi, Omuta, Fukuoka 836-8585, Japan

となります。以前働いていた東北大学(片平キャンパス)では、

  • 〒980-8577 宮城県仙台市片平二丁目1-1
  • 2-1-1 Katahira, Aoba-ku, Sendai, Miyagi 980-8577, Japan

となります。さらにその前に働いていた広島大学(東広島キャンパス 大学院先端物質科学研究科)では、

  • 1-3-1 Kagamiyama, Higashihiroshima, Hiroshima 739-8530, Japan
  • 〒739-8530 広島県東広島市鏡山1-3-1

となります。

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お酒の飲み方とQC検定受験

 3/15(金)は卒業式でしたが、その後の謝恩会パーティーと続く2次会と3次会で、帰宅は午前2時となりました。2次会からは教員は担任の私だけとなりましたが、卒業生達と共に最初で最後の飲み会を楽しく過ごしました。3次会ではさらに有志をアイリッシュバーに連れて行きました。

 仙台東北大学にいた頃は、帰りに大学近くのアイリッシュパブでよくウィスキーを飲んでいました。しかしながらこちらへ来てからというもの、コロナが流行ったりして出かけることはありませんでした。

 今回こちらへ来て初めてということになりましたが、有志と共にバーに向かい、彼らと最後の時間を過ごしました。ウィスキーを罰ゲームの道具としか知らない彼らに、お酒の飲み方と楽しみ方を講義しました。最後の講義でした。ウィスキーは香りを楽しむものだとか、蒸留酒特にワインは悪酔いするよとかね(案の定、してましたが)。

 翌朝は早々、次年度実験の打ち合わせに高専へ出ました。悪酔いはしていませんでしたが、ちょっと遅めの朝でした。

 そして翌々日3/17(日)の本日は、QC検定試験へ出かけました。結局、何やかんやあってほぼ勉強しておらず、ぶっつけ本番でした。

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卒業式!!

 3/15(金)は卒業式でした。校門の桜はまだですが、清々しい春の朝でした。創造工学科 エネルギーコース 第4期生(旧電気工学科より数えて第57期生) 34名全員が無事卒業しました。これまでの4年間の有明高専生活中3年間を彼らと共に過ごしました。最初の1年は3E 副担任として、それから4E & 5Eの正担任として。

桜はまだですが、快晴の日でした。

 全体での公の卒業式を終えた後、各専門コースに分かれました。そこで担任として、34名一人一人に卒業証書を手渡しました。

 そして締めの担任挨拶は、以下の内容で話しました。アドリブでしたので一字一句正確ではありませんが、概要は合っています。話の組み立ては練っていましたよ。

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卒業式前の一大事

 卒業式を控えて散髪に行かないといけないなーと思いつつ、何かと忙しくて日々が徒に過ぎていました。そんな昨日3/13(水)、日中外に出る用務があって散髪屋さんの前をたまたま通りかかると、「閉店」の貼り紙がありました。

工エエェェΣ( ºωº ノ)ノェェエエ工

 確かにご高齢でしたけど・・・知らなかったです。明後日は卒業式ではないですか!!

 用務を終えて帰宅し、急いで近くの別の散髪屋さんに電話しました。「まだやってますか?」と。

 幸いまだ開いていましたので、事なきを得ました。

 散髪屋さんではお任せなので、お店を変えるのは人生一大事なのです。人生色んな所で過ごしてきましたが、最も気を遣うのは散髪屋さんです。海外でも地球の果てでも宇宙でも行くことは構わないのですが、散髪屋さんの選択には最も気を遣います。言葉や食べ物は何とかなります。

 まあとにかく良かったです。明日は本番です。

ISO9001:2015と教員活動

 昨夏、財団の報告会である質問をされました。「高専にいて何故研究成果が出せるのですか? 心がけていることは何ですか?」と。一字一句の記憶が定かではありませんが、問われた内容のベクトルは間違っていないと思います。

 とっさに「学生Firstです!!」と答えました。

 企業人、特に製造業に携わる者なら誰もが知るISO9001:2015において第一に求められているのは、「顧客満足」です。これを学校の視点から言うと「学生満足」となります。私は常に、”What is the best for students?”を基点にFMEA (Failure Mode and Effect Analysis)を回しています。

 一方でISO9001:2015は、「利害関係者のニーズ及び期待の理解」も求めています。ここで利害関係者とは、保護者であり、将来学生達を受け入れる社会です。これは、学生満足に対するカウンターパートであり、学生指導へと繋がっていきます。学生指導は、時に学生達へ厳しい形となり得ます。

 「学生満足」と「利害関係者のニーズ及び期待の理解」ががっちり組み合った土台の上に、教員活動が成立すると思っています。ただ世の中を見ると、後者に寄りすぎている感が否めませんね。そうなってしまうと、教員活動のベクトルも自ずとずれていきます。

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もうすぐ卒業式

 来週3/15(金)は卒業式です。2年に渡る担任生活に終止符です。色々、ホント色々あって人生でトップクラスの多忙な日々でしたが、人生で最も充実な日々を過ごせたと思います。

 これまで最も忙しいと感じたのは、大学3年の時でした。大学1・2年は授業もしんどくなくて、楽勝な感じでした。しかし3年になると、演習に実験に英文購読にと超忙しくなりました。ワケの分からない問題演習に、ワケの分からない実験、ワケの分からない専門英語に四苦八苦でした。

 次に忙しいと感じたのは、4年次の卒業研究でした。ただし、1年お休み期間を挟んでいたので、5年生ですね。光電気化学の道に進みましたので、いや、成績悪くて他に行くところなかったので、余ったそこに進まざるを得ませんでした。

 そしたらいきなり、オペアンプとかロックインアンプとか、化学系なはずなのにガチガチ電気工学の話で困り果て、またまたワケ分かりませんでした。しかし今や逆に電気の教員として、研究室学生達にワケの分からないであろう化学を教えているんですから、人生不思議なものです。

 ドクターコース、つまり博士後期課程は、もはや忙しいという感覚がマヒしていましたので、評価外です。

 いやいや、話が思いっきりずれました。忙しさは、裏を返せば充実であり、幸福です。至らぬ担任を支えて続けてくれたクラス学生達に感謝です。

 あと一週間です。

2/20(火)の終業式にて
先立つアート作成中。

前面展望と我が人生

 時に気晴らしにYouTubeの前面展望を見ます。前面展望とは、列車の先頭車からの風景のことで、誰もが子供の頃一度は興味が湧いたものだと思います。

 全国様々な路線が収録されていまして楽しんでいるのですが、この度初めて南海電鉄の南海本線を見ました。

 20代前半の若い頃、縁あってよく南海本線に乗っていました。大学と下宿は大阪北部の北摂地域でしたから、大阪府をひたすら南下していました。

 自身の人生で最も血気盛んな頃でした。限られた人生、何か一事を成したい。人生を充実させたい。しかし、何をどうすれば良いのか分からない。理想と現実のギャップにひたすら苦しみもがき、ひたすらぶつかっていっていました。

 今や研究者として、世に名を成している先生方と対等に話をし、そして評価されるまでになりました。ふと我に返ると、不思議でなりません。都度懸命にもがいてきましたが、これといって誇れる努力をしたことがありません。只々人に恵まれ、運に恵まれました。

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