目下5年生の卒研追い込み中です。
発表資料や論文を書いていますと、足りないものが必ず出てきます。
卒業研究は、論理的思考力を養う絶好の教科科目です。研究内容に目が行きがちですが、本質はそれの教育です。ですから卒業研究は「総まとめ科目」とも言い、一番取り組むべき科目です。
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年度末が近づいてきて、お金がないことに気づきました。公費予算システムっていうのは遅れて請求されるので、気がついたらなくなっていました。いや、私の執行計画が悪いだけなんですけどね・・・(ノД`)。
なんでこんなにお金がなくなるかというと、理由は2つあります。1つは真空装置です。真空装置の各部品はどれも一万円札がたくさん要ります。学生さんに請求書を見せると、ビックリします。良いものは高くて当然ではありますが、もう少し安くならないものかと昔から思います。
しかしながら、真空部品は取り扱いをきちんとしておければ、ずーっと使えます。つまり初期投資はとてもかかりますが、維持費はさほどでもないです。逆に化学では、機器はさほどでもないけど、消耗品となる薬品代が嵩みます。そう考えると、今年の立ち上げ期は仕方ないのかなと。
2つめは、出張費です。地方にいるとどうしても出張交通費が嵩みます。会合は何かと東京などの都会で行われますので。その点からすると、都会の研究者ってイイナーと羨ましく思います。
いや、私一人だけならば何とか賄えます。しかし教育の責務も負っている以上、学生さん達も同様に連れて行きます。そうすると、もちろん出張費は何倍にもなります。一方、特に大学の偉い先生方にいると思いますが、「勉強させてやるんだから自腹で付いて来て当然だ!!」という人達がいます。私は決してそちら側には付かないことをポリシーとしています。「育ちの経済的側面が向学の妨げになってはいけない」と思い、連れて回って見聞を深めさせています。広い世界を知ることはとても大切です。目前だけの世界に挫折したり、またその世界だけでの鳥なき島の蝙蝠ではいけません。特に高専は国立の高等教育機関ですから。
・・・などとカッコいいことを言っても、空からお金が降ってくるわけではありません。
来年度はよく考えましょう。
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昨年は、光電子制御プラズマCVD装置2台を東北大学から移設しました。過去に慣れ親しんでいた装置ではあるものの、東北生まれ東北育ちの装置ですから、はるばる九州にやってくると何かとトラブルが頻発しました。
このような真空装置をメンテナンスするには、専門業者さんが絶対に必要です。しかし九州には縁がないので心配でした。幸い、ここ大牟田には株式会社旭精機さんという専門業者さんがいて、何かと助けて頂きました。
知ったきっかけは、地域FM局のFMたんとをいつも通勤車内で流しているのですが、旭精機さんのCMが流れているのを聴いて、「ここだ!!」と思いました。有明高専では地域企業との産学連携活動が活発でして、校内担当部署に問い合わせて、早速ご挨拶に伺いました。ちなみにFMたんとでは、有明高専の番組も学生主体でやっています。地域FMですけど、インターネット経由で世界中で聴くこともできます。着任当初インタビューにも出ました。
おかげさまで、装置も稼働でき、研究も軌道に乗ってきました。
旭精機さんは昨年創立40周年だったということです。企業人だったら分かりますが、企業が一世代40年続けることができたというのは、信用の証です。御祝い申し上げます。
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2023年1~3月の学会参加予定です。
都度updateしていきます。
よろしくです。
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高専では、学校教育法第10章第119条に基づいて、本科5年の上に修業年限2年の専攻科を設置しています。大学評価・学位授与機構による審査を受けることにより、専攻科の学生さん達に大学と同じ学士号を授与することができます。
さらに有明高専は「特例適用専攻科」に認定されていますので、所属教員は上記機構に個別に評価を得ることにより、特別研究すなわち専攻科での研究活動の指導教員になることができます。我が研究室も3期生を迎えて軌道に乗ってきまして、この度その「学修総まとめ科目担当教員」になりました(俗に「適」と呼ばれるようです)。研究課題名は、
「アモルファス炭素材料の電気電子材料応用に関する研究」
です。
これには相応の研究業績が要るようです。しかしながら前職5年間は企業にいましたので、研究活動はできませんでした。当然ですね。他方で前々職東北大学時代に得たデータは山積しておりました。幸いにも、社長のご理解や周囲の先生方のサポートにより、継続して論文を出していくことができました。
「適」教員になれたことは偏に、これら皆様のおかげです。この場を借りて厚く御礼申し上げる次第です。
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今回の旅の締めくくりとして、現在東北大学青葉山キャンパス内に建設中の次世代放射光施設Nanoterasuを見学しました(令和6年度すなわち再来年稼働予定)。これは、東北地方最初の放射光実験施設でもあります。九州ではSAGA-LSですね。これまで東北地方には放射光実験施設はありませんでした。決して研究不毛の地ではなく、それどころか逆に盛んな地域です。しかしながら肝心の施設がなくて、これまでSPring-8などへ遠出しないとできなかったので、東北地方への誘致は地元研究者達の長年の悲願でした。
完成してしまうと二度と入ることのできないところも見せていただき、大変勉強になりました。
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12/26(月)は東北大学 多元物質科学研究所にて、TOF-SIMSの測定を行いました。これは、物質・デバイス領域共同研究拠点事業の2022年度基盤共同研究課題「20221132 光電子制御プラズマCVD法を用いた革新的アモルファス炭素材料の開発ならびに改質」の一環です。
SIMS (Secondary Ion Mass Spectrometry, 二次イオン質量分析法)を使って、作製したドーピングDLCの深さ方向成分分析を行いました。装置はTOF型 (Time-of-Flight Mass Spectrometer, 飛行時間型)という最高級型で、装置価格は2億円です。億ですよ、億!!
SIMSでは、試料に特定のイオン(ここではセシウムイオン)を加速させてぶつけることにより試料から削り取られて発生した破片イオン(Fragment Ion)の質量と化学構造を得ます。この情報から、試料の化学構造を調べます。
SIMSの測定方法は大きく、破壊しながら測定するダイナミック(Dynamic)法とほんのわずかだけ削り取って測定するスタティック(Static)法に大別されます。ダイナミック法でのイオン検出方法は、四重極型(Quadrupole Mass Analyzer, QMS)というものが代表的です。こちらは安価ですが(といっても数千万)、予め測定したいイオンを設定しなければなりません。スタティック法ではTOF型が代表的で、これはすべてのイオンを一度に測定することができます。イオンへの印加電圧Vが一定ならば、簡単な運動エネルギーの式 qV =1/2 mv2の関係から、イオンの速度vはその重さmに反比例します。写真装置の筒をイオンが下から上へと長い距離を往復すると、イオンが検出器に到達する時間は速度により異なります。この移動時間と到達イオンの質量の関係から、生じたすべてのイオンを一度に測定することができます。だから億なのです。
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12/24(土)~26(月)の間、毎度の東北大学 at 仙台を訪問しました。今回は複数の仕事、分光器移設・勉強会・TOF-SIMS測定・Nanoterasu見学をこなしにやって来ました。学生さん達は、5E 2名と4E 1名の計3名を選抜して連れてきました。資金に限りがありますのでね。内2人は初めての仙台でした。
到着して少しの時間ですが、観光しました。といっても冬場で観光施設は休みが多くて、とりあえず仙台城跡を訪れました。でも肝心の伊達政宗騎馬像は修復中でした。
目的の片平キャンパスへと移動しました。片平キャンパスは仙台の中心部にありますので、中心アーケード街を散策しました。仙臺四郎さんもクリスマス支度でした。
東北大学正門で記念写真を撮りました。
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学生の皆さんには常日頃、「研究 > 実験 > 座学」の順に重視するように言っています。と言いますのも、世の中で必要とされるのは、「如何に社会に価値を提供できるか?」、言い換えれば「如何にアウトプットできるか?」であって、テストの点数ではないからです。図書館だよりにも詳しく書きましたけど。
一方で「必要悪」として、テストの成績で席次を決めて諸事を判断しています。決してBestな制度ではありませんが、Betterな制度とせざるを得ません。中等からシームレスな高等教育機関運営の悩みどころです。特に近年はこれが重視されていて、何でも点数で評価する風潮で、懸念を覚えます。点数評価は一見偏りなく平等ですが、無責任でもあります。
有明高専では、4年次後半から卒業研究が始まります。正に冒頭の訓練です。しかしここで、必要悪が生み出してしまう一番駄目なパターンを懸念します。
それは、「テストの点数が良いから私は優れている」と思い込んでいる、勘違いさんです。よりはるかに大切な研究や実験はなおざりで、とにかく丸暗記でテスト重視です。数字がハッキリ出て分かりやすいからですからね。思考回路は単純です。
でもそういう人って、世の中で「最も使えない人」です。アウトプットができない上に、やたらプライドだけは高い。企業にとっては、いや大学など研究機関でも、「最も要らない人」です。
そんな人はたとえば、何かをするために大学/大学院に入るのではなく、大学/大学院に入ったこと自体に満足する人です。そんなイキリはグローバルな世の中では全く通用しないのに、そういう道を歩みたがる人が絶えることはありません。一体どこ情報??
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12/20(火)と21(水)の2日間、ISIE2022 (International Symposium on Innovative Engineering 2022)という国際シンポジウムに参加しました。有明高専からは学生3名が発表し、内2名は当研究室の5E学生でした。これは、九州・沖縄地区(第5ブロック)の9つの高専(北九州・久留米・佐世保・熊本・大分・鹿児島・都城・沖縄・有明)とマレーシアのペトロナス工科大学(Universiti Teknologi PETRONAS, UTP)との間で毎年共同開催されている学生向け国際シンポジウムです。
本年は北九州高専が主管でしたが、コロナ下のためオンラインで開催しました。学内会議室に配信セットを用意しました。いわゆる女優ライトも用意し、万全の体制で臨みました。
まだ5年生には英語での発表は重荷かもしれません。しかし色々チャレンジしていくことで、世の中の広さを知り、自分自身への課題を把握してもらい、今後の飛躍の糧にしてもらえればと思います。経験に損はありません。「若い時の苦労は買ってでもせよ」というやつですね。
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12/8(木)は発表日でした。早速朝イチで会場の姫路市市民会館へ向かいました。
・・・というわけで、発表を終えました。セッティングまで時間がなくて、今回は表紙の写真が撮れませんでした。
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12/7(水)はクラスマッチでした。日中のその行事を終えて、夕方から翌日8(木)の炭素材料学会での発表のために、新幹線で姫路へ向かいました。よく働きます。
姫路駅と言えば、名物えきそばですね。ホームでご相伴にあずかりました。昔から食べています。
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