学生の皆さんには常日頃、「研究 > 実験 > 座学」の順に重視するように言っています。と言いますのも、世の中で必要とされるのは、「如何に社会に価値を提供できるか?」、言い換えれば「如何にアウトプットできるか?」であって、テストの点数ではないからです。図書館だよりにも詳しく書きましたけど。
一方で「必要悪」として、テストの成績で席次を決めて諸事を判断しています。決してBestな制度ではありませんが、Betterな制度とせざるを得ません。中等からシームレスな高等教育機関運営の悩みどころです。特に近年はこれが重視されていて、何でも点数で評価する風潮で、懸念を覚えます。点数評価は一見偏りなく平等ですが、無責任でもあります。
有明高専では、4年次後半から卒業研究が始まります。正に冒頭の訓練です。しかしここで、必要悪が生み出してしまう一番駄目なパターンを懸念します。
それは、「テストの点数が良いから私は優れている」と思い込んでいる、勘違いさんです。よりはるかに大切な研究や実験はなおざりで、とにかく丸暗記でテスト重視です。数字がハッキリ出て分かりやすいからですからね。思考回路は単純です。
でもそういう人って、世の中で「最も使えない人」です。アウトプットができない上に、やたらプライドだけは高い。企業にとっては、いや大学など研究機関でも、「最も要らない人」です。
そんな人はたとえば、何かをするために大学/大学院に入るのではなく、大学/大学院に入ったこと自体に満足する人です。そんなイキリはグローバルな世の中では全く通用しないのに、そういう道を歩みたがる人が絶えることはありません。一体どこ情報??
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