アルバイトと品質保証責任

 学生さん達の中には、アルバイトをしている人達がいます。そのこと自体はどうこう思いませんが、過度に行って本業である学業に支障を来す人達が中にはいまして、これは問題です。

 そんな人達がアルバイトをする正義に挙げる理由として、「社会経験を積む!!」というのがあります。しかし企業人だった立場から言わせてもらえれば、「それは社会経験にはならない!!」です、はい。

 働く、すなわち社会に対して生産やサービスで貢献する際、必ず「製造者責任」、言い換えれば「品質保証責任」が伴います。お客様が安心・安全に生産・サービスの利益を享受するためには、必要不可欠な責任です。だって、不良品、例えば毒入りがあるかもしれない食品なんて、誰が買いますか? 社会が崩壊しますよ。

 アルバイトには通常、このような品質保証責任は問われません。好きなときに働いて、好きなときに休み、好きなときに辞めることに、品質保証なんてものが付いてくるはずがありません。品質保証責任のない労働なんて、社会貢献にはならないし、社会経験にもなりませんよ。アルバイトを履歴書に書きますか?

 雇用主の立場からすれば、経営の根幹に関わるような重要業務にアルバイトをつけることはありません。だって品質保証してくれないし。末端の仕事を、安い賃金で行わせているだけです。それ、社会経験??

 世の人達が学生時代を思い出して、「もっとバイトしておけば良かった・・・」なーんて話は、まず聞きません。「もっと勉強しておけば良かった・・・」という話は、たくさん聞きます。

 どこの企業でも、副業は禁止です(※コロナ不況で副業を認める企業が出てきていますが、これはあくまで例外的措置)。本業(学業)が疎かになるほど副業(アルバイト)に勤しむ人は、間違いなくクビです。そりゃそうですよね。

 家計を支えるなど最もな理由でアルバイトをする人は、目的意識がしっかりしていて無茶をしないと思いますが、遊ぶためのお金が欲しいためにひたすらアルバイトする人、何がしたいのかなって思います。だって、社会に出れば、50年は働けますし、遊べる分のお金は稼げます。けれども、能力開発してこなかった人には、世の誰もお金を支払いません。

 まあ、年寄りの繰り言ですけど。でも、外れてはいないかな。

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