本日私は一人、定山渓温泉に来ました。札幌市の南端にある奥座敷です。夕方からまたweb会議ですので、朝から出かけました。
学会では、学生さん達には自由行動させています。私も学生時代にそう教えられてきましたし。何を聴講し、何を学ぶか、そしてどのように時間管理するかは、自分自身で決めてもらっています。大枠の目標は示していますから、そこに向けてどう歩んでいくかは彼ら次第です。まあ、その大枠はわりと厳しいようなんですけどね。
学歴を積んで知的職業に就くことに対して最も必要なことは、やたら難しいことが分かるようになることではありません。テストで良い点を取ることでもありません。また、それらを自慢することでもありません。
自分自身をコントロールできるようになることです。
これは残念ながら、今までの人生で高専生(有明に限らず)という者達を見て来て、彼らに最も欠けているものです。
研究室配属までは、ある程度の詰め込みは仕方ないと思います。基礎学力がなくてはどうにもなりませんから。しかしながら学齢が上がってくると、自分で道を切り拓いていける能力が求められます。以前にも述べましたが、高専はこの推移がシームレスです。ややもすれば、中学生の延長線上で終わってしまうことになりかねません。たとえ授業で知識を得ていったとしても、それだけでは社会に役立つ知的人材とは言えません。知識だけが優秀な人材の判断材料ではありません。私は、研究室配属がこのような切り替えの良い契機と思っています。
自分をコントロールして自分自身の価値観を確立する努力をしていないから、「どこの大学に入った」だの、「どこに就職が決まった」だの、「テストで良い点を取った」だのと、他人が作り上げた虚構の価値観にすがるのです。これらは一見自慢しているようで、実のところ、自分の愚かさを自ら曝しているだけです。
如何にして創造的価値を社会に提供するか?
それが、私に課せられた使命であり職務と思っています。そして、コンクリート建造物の中に詰め込まれていても職務を果たすことができませんので、温泉なのです!!
Views: 41