受験勉強ってどうよ?

  新年度が始まりました。始まりの4月、何かと多忙です。ホンマに。ホントに。

 周知の通り、高専は大学と同じ高等教育機関に分類されます。中学や高校は中等教育機関(それぞれ前期と後期)です。注意して下さいね。高専は「1年生から」高等教育機関です。というわけで高専は、1年生から徐々に高等専門教育が始まっていきます。3年生の後半になると、大学レベルの専門教育に入っていきます。中等教育の学習指導要領には縛られません。

 高専は4年次から編入学生を受け入れています。主に工業高校から編入してきます。高校は卒業するまで後期中等教育機関、高専は1年生から高等教育機関です。当然、学習進度には差があります。でも機会は平等に与えられるべきと思うので、ただいま編入生諸君対象に補講をしているところです。

 一般に、上級学校に入学するためには、入学試験があります。そのために受験勉強というものがあります。

 自らを振り返ってみます。昔々、大学に入るために受験勉強をしました。受験勉強をしていざ大学に入ってみると、授業は分からないことだらけでした。後期中等教育と高等教育の接続性は考慮されていませんでした。

 「受験勉強って、何の意味があったんだろう?」と、思ったものです。そんなことに時間を費やすならば、大学教育との接続性を考慮した勉強をしていれば良かったのになと思いました。

 そんな人生経験もあって、補講は真面目にやっているわけです。

 大学に入ってからは、受験勉強というものにすっかり冷めてしまい、私の受験勉強は大学受験で終わりました。爾来、自動車免許から大学院入試に至るまで、これらのまともな対策勉強をしたことがありません。人工的な枠組みの中でいくら威張ったところで、虚しいだけと悟りました。

 ○△大学に受かろうと、■◆資格試験に受かろうと、それらは「最低限の」能力保証であって、大事なのはそこからなんですよね。そこはスタートであって、ゴールではなし。

 そこのところ高専は、じっくりと学問に集中できる良い制度だと思います。

 しかしです。周りを見ると、前期中等教育(中学校)のノリで高等専門教育に突っ込んでいく人が多いです。

 「専門教育では、勉強の仕方の大幅なギアチェンジが必要ですよ!!」的なことを言っている新年度開始です。

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