”International Symposium on Dry Process” (ドライプロセスに関する国際シンポジウム)という11月18-19日に行われる国際会議で、共同研究者が発表することになりました。その連名末席に名を連ねることになりました。九州大学 古閑 一憲先生のグループとの共同研究です。
ポスターセッション: P-32
S. H. Hwang et al.
Reduction of compressive stress of hydrogenated amorphous carbon films by inserting carbon nanoparticle layer using plasma CVD
ご時世に従い、オンラインです。
以下ちょっとした業界説明まで。
ドライプロセスって言いますのは半導体業界すなわちコンピュータをつくる業界の用語の一つで、ウエットプロセスの対義語です。ウェットプロセスは溶液を使って、例えばトランジスタの素となるシリコンウェハーを洗浄したり、加工したりすることです。シリコンウェハー表面をキレイにするRCA洗浄なんかが有名です。一方のドライプロセスは、溶液の代わりに色んなガスの放電プラズマを用いてウェハー表面の汚れを分解洗浄したり、加工したりすることです。PECVD (plasma-enhanced chemical vapor deposition, プラズマ援用化学気相成長法)やRIE (reactive ion etching, 反応性イオンエッチング)などの成膜、加工プロセスなんかがあります。
廃液の処理が要らないので、ドライプロセスの方が工業的には望ましいです。もちろん廃ガスの処理は要りますけど、溶液に比べたら地球には優しいです。
なおクリーニング屋さんのドライクリーニングは、水を使わず石油系洗剤のみでキレイにするということなので、このドライプロセスとは内容が異なります。
こんな分野も電気の世界にはあります。化学と物理にこんにちはの分野です。
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