研究室の第2期生である4E学生さん達(創造工学科3期生)5名が研究室配属されました。宜しくなのです。
高等教育は、研究室配属されてからが本番です。それまでの生活は序章であり、成績は仮の姿です。
それまでの成績は特に気にしません。丸暗記で要領よくこなした100点よりも、地道に不器用に苦労して得た60点の方がはるかに価値があるからです。テストなんてものは、正解が既に分かっていることを時間内に効率よく解くことを求められるだけの、クイズの一種です。世の中には、時間をかけないと分からないことや、またいくら時間をかけても分からないことばかりです。クイズ王が世の中を救いますか?
例えば、電気磁気学で本当に必要なものはMaxwell方程式ですが、これを解くのは時間がかかるので試験問題は作りにくいです。そう、テストは必要悪でしかありません。
研究室配属されてから大きく成長する学生さんもいれば、その逆もあります。じっくり考える研究活動は、大器晩成を引き出します。
「何を」研究しているかよりも、「誰が」研究しているかです。それまでの教育と知識だけで世の中を推し量るなんてことは、不可能です。私は好きでこの研究をしていますが、学生さん達にはその研究活動を通じて、自分の視野を広げていって欲しいなと思います。別に私の研究で生活していくわけではないのですから。私の研究は自身の大学・大学院時代の研究が礎の一部になってはいますが、似ても似つかぬものです。
そうして今後の長い人生を生きていく際の方向性や価値観の礎を創ってもらえたら、万々歳ですね。
すなわち、主催者(私のこと)の力量が試されます。精進します。
Views: 12