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知性と時間と空間

 節約とは一見、批判の余地のないことのように思えます。

 世間には、目前に映る節約可能な事象に対して、目の色を変える人がいます。これは絶対善だと。さて、本当にそうでしょうか。

 例えば、性能が良くて事後整理など自動で行ってくれるけど印刷コストがちょっとかかる印刷機と、手間はかかるけどコストは安い装置があったとしましょう。件の人は後者を絶対推しします。

 しかし、考えてみましょう。人間にとって、いや、生きとし生けるものにとって、最も大事なものは金銭ではありません。「時間と空間」です。時間は、老若男女貴賤を問わず、常に失われていくものです。相対性理論は時間を含む四次元空間で記述されますが、唯一時間だけは人が制御できません。他方、空間については、宇宙のスケールで考えますとそれは無限ではありますが、人一人が扱える空間は、財力など様々な要因で実に狭いものです。歴史を紐解けば、その空間への欲望は、戦争を引き起こす原因の最たるものです。

 そう、件の人は、時間と空間というコストをまるで無視しています。前者の装置は、具現的な金銭的コストは要しますが、時間と空間のコストは減ります。自動的にやってくれるので、装置に張り付くという空間制限もないからです。その分、別の仕事や休憩に時間を充てることができます。品質管理的に言うと、工数が削減できます。仕事が切り上げられて、その分プライベートを充実させることもできます。

 後者の装置は、たとえ金銭的コストが多少和らいだとしても、逆に工数は増え、担当者は疲弊します。結果的に人件費は増えてしまいます。コストというものは、総合的に考えないとなりません。一つの要素だけで決定できるものではありません。そうでないと、人類は原始時代に戻るしかありません。

 そう、知性のある人、世の中で賢いと言われる人というのは、時間と空間を大切にする人のことです。常に失われていくもの、常に制限がかかるものに対して、最大限効率化を目指します。

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日本表面真空学会 九州支部学術講演会 (九州表面・真空研究会 2024)

 6/1(土)、日本表面真空学会 九州支部学術講演会 (九州表面・真空研究会 2024)に行ってきました。昨年は佐世保と遠かったですが、今年は会場が県内の福岡教育大学でした。電車で日帰り圏内ということもあって、研究室メンバー全員で参加しました。

 早朝、大牟田駅6:49発のJR快速電車に乗って向かいました。赤間駅で普通電車に乗り換えて1駅目の教育大前駅で降りました。9時少し前到着でした。駅名の通り、会場のすぐ近くの駅です。そこから数分歩くと会場でした。山を背にした長閑さが残るところでした。教育大学なので、教員養成に関する情報が色々ありました。

大学入口です。
会場前の案内板です。
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笹井先生&逢坂先生ご来校

 5/29(水)、共同研究打ち合わせのために岐阜医療科学大学 薬学部笹井 泰志先生岡山大学 学術研究院医歯薬学域の逢坂 大樹先生が来校され、打ち合わせと実験を行いました。

 工業高専へ医歯薬系の先生が来られるのは珍しいです。Eコース内をご案内しましたが、先生方にとっては珍しいものだそうでした。

 そう、医歯薬方面にも研究を展開していきますです。

研究室にて記念写真です。

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萩尾望都

 5/25(土)、アメリカから戻った翌日、ファミリーの要請でイオンモール大牟田で開かれていた漫画家萩尾望都のファンによる展覧会に行きました。前日は、昼にアメリカから高専へ戻って午後から4E実験でしたが、結局それが18時頃まで長引いてしまい(正規は16時10分まで)、その後帰宅したら意識が飛んで爆睡でした。

 萩尾氏は大牟田の出身で有名な少女漫画家とのことです。私は全く存じませんが、ファミリーがファンでして、その要請で行きました。

ポスターです。
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ICMCTF 2024@San Diegoの旅 (4/4)

 講演日5/22(水)の午後、関係者と昼食後に慌ただしく帰路につきました。だって、24(金)午後には4Eの学生実験があるので。旅路を満喫する間もなくです。

 さて冒頭にも述べたとおり、調べてみると、空港へは$2.50で行けることを知りました。トロリーに乗って、2駅隣の”Old Town”という駅で降りると、そこから無料の空港シャトルが出ていることを知りました。シャトルは、日本の昔にあったボンネットバスみたいなものでした(※私の時代にはもうありませんでしたので、歴史で学んだことです)。

Old Town駅で無料空港シャトルを待ちます。

 15分程度からそこらシャトルに揺られて、空港へ着きました。カウンターでチェックインしましたが、そこで「搭乗開始時間が少し早くなるよ」と言われました。「へーそーですかー」と特に気にしていなかったら、”Understand?”と念押しされました。

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ICMCTF 2024@San Diegoの旅 (3/4)

 日も昇り、会議へと参加しました。欧米というところは、朝が早いです。白人が緯度が高くて太陽が貴重なところ出身だからでしょうか。受付は7時半から空いていまして、会議は8時から始まりました。

 会議自体は日曜日から始まっていましたので、早々に受付を済ませて5/21(火)のスケジュールを確認しました。講演は翌日5/22(水)ですので、まずは会場や雰囲気に慣れることでした。名札は招待講演者(Invited Speaker)専用のものをもらいました。

招待講演者です。

 そして翌日の本番です。講演は一発目の8時です。何と次の講演がキャンセル(withdrawn)となっていまして、講演時間に余裕ができました。40分講演(35分講演+5分質疑の予定)でしたが、内容が入りきらないので、キャンセル枠をもらうことにしました。

おっと、次がキャンセル(withdrawn)ではないですか。
講演開始です。

 そんなわけでトータル50分間しゃべりました。しかし初めての招待講演で、研究を総ざらい話すこともあって、拙い英語となりました。いやいや、こりゃ学生さん達に見せられないなーと。一人で来て良かったなーと。

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ICMCTF 2024@San Diegoの旅 (2/4)

 現地時間5/20(月)夜にホテルへ無事着いたのは良かったのですが、時差ボケが治らず、眠れませんでした。そして朝、とてもお腹が減りました。サンディエゴの空港に着いた際に何かしらポテチなどでも仕入れておければ良かったのですが、「まあいいや」と選択を間違えました。

 ホテルの裏が公共交通機関であるSan Diego Metropolitan Transit System (MTS、サンディエゴ都市圏交通システム)トロリーの駅(Fashion Valley駅)だと知ったので、どこかお店が開いていないかとトロリーに乗って探すことにしました。裏と言っても、地図で見るのと違い、すぐ目の前でした。電車音も聞こえましたし。

 アメリカという国は完全なる車社会で、車がないとどうにもならないのですが、幸いサンディエゴは公共交通機関が発達しています。トロリーという路面電車の速い版、つまり広電宮島線みたいなのとバスがあります。一回乗車$2.50です。PRONTOというカードを使うと、$2.50で2時間、3回目の乗車では総額$6.00に自動的に調整されて一日乗車券となります。便利です。日本と違い、ていうか日本以外の国の電車代は信用乗車方式であり、ゾーン制です。改札口があって細かく複雑な料金体系なのは、日本くらいです。

Fashion Valley駅ホームです。朝5時です。
朝5時ですが、走っていました。夜明け前です。
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ICMCTF 2024@San Diegoの旅 (1/4)

 5/20(月)、ICMCTF 2024という国際会議へ参加のためアメリカへ旅立ちました。会場はカリフォルニア州のサンディエゴ(San Diego)で、メキシコとの国境の都市です。人生初めての国際会議での招待講演です。九州大学の近藤 博基先生のお世話によりです。人生よくもここまで来れたものです。

 と言いつつも、目下前期開講中ですので、授業の合間を縫っての強行軍となりました。国際会議というものは開催半年以上前から動くので、当然その時は時間割が決まっていません。5/20出発当日は1-3限の90分x3コマをこなした後、JR荒尾駅に車を置いて福岡空港へと電車移動しました。車は後でファミリーが回収しました。荒尾駅の駐車料金は激安ですからね。

 で、まずは福岡空港から羽田空港へと移動しました。東京便は相変わらず人が多いです。ANA便なので第2ターミナルに到着後、国際線への乗り継ぎバスで第3ターミナルへ移動しました。

第3ターミナルの乗り継ぎバスを待ちます。

 第3ターミナルで出国手続きと行くところでしたが、いきなり出発遅延アナウンスがありました。サンディエゴへはサンフランシスコ経由で向かうので、乗り継ぎ不可は困ります。心配になって、カウンターの方に尋ねましたところ、問題なしの回答でした。接続不可は「misconnection」と言うのですが、「misdirection」に聞こえてしまい、この方が思い浮かびました。

いきなり遅れました。
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第一種電気工事士学科試験@広島

 5/4(土)、第一種電気工事士一次(学科)試験を受けました。帰省中なので、実施日時と場所を自由選択できるCBT (Computer Based Testing)方式を利用して広島で受けました。世の中はゴールデンウィーク中ですが、仕事兼趣味ということろです。

 何かと仕事があり、ほぼ一発勝負の感じになりました。前日に勉強しようと思いましたが、ついつい「薬屋のひとりごと」の第1期24話を一気に見て、寝てしまいました。こちらの感想はまた後程。

 呉駅から都市間高速バスクレアラインに乗って、会場のある広島市内中心部へ出ました。終点直前の平和大通りの車窓は、フラワーフェスティバル(FF)真っ最中でした。「花が輪になるぅ~」で有名な広島市内の一大イベントです。広島でFFとはフラワーフェスティバルのことで、ファイナルファンタジーではありません(^_^;)。

FF会場の平和大通りはすごい人だかりです。
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ゴールデンウィーク中の平日

 世間はゴールデンウィークですが、高専は平日通常営業中です。なんで休みじゃないのかなーとは、皆々思っているところです。世の中とは、かくも難しいものです。

 別にゴールデンウィークを温泉とかでのんびりまったり休みたいのではなくて、その間に溜まった仕事を片付けたいのです。新年度開始早々が何かと忙しいのは仕方ないと思っていましたが、担任を外れたのでまぁ楽だろうとタカをくくっていました。しかしながら、その分研究の仕事がどっさり降ってきまして、要するに忙しさはあまり変わらない日常となっています。研究の仕事が多いということは、世の中に認められてることですから有り難いことではありますが、歳のせいか、量をこなすのがしんどいです。

 幸い研究室は安定軌道に乗り、学生さん達が頑張ってくれているので、私が衰えても研究自体は回っています。有り難いことです。

 もちろん授業も通常営業です。授業は、PowerPoint職人スライドを駆使して行っています。でもそれだけだと退屈なので、板書で適宜補っています。補うというか、アドリブで思い出した知識を書いていってます。

思いつくまま板書です。
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弓道部デビュー

 今年度は弓道部顧問になりました。サッカー(1年)、ハンドボール(1年)、研究奨励教員(2年)を経てなりました。私のようにコロコロ顧問を代わるのは珍しい存在です。特定の部活動に拘りがあるわけではないので、色々経験しておくのも良いかもという感じです。弓道は高校に部がありましたが、確か文化祭の際に一度だけ覗いただけで、全く縁のない人生でした。弓道部のクラスメイトはいましたが、卒業以来縁は切れています。というわけで、全くの素人です。

 4/20(土)・21(日)はそのデビュー戦として、「福岡県高等学校総合体育大会弓道選手権大会南部ブロック予選会(個人戦)」の引率に出かけました。学生達単独の行動は許可されていないので、顧問教員が引率する必要があります。高校生の大会ですので、5年生の有明高専では1~3年生までが対象です。

 といっても右も左も全く分かりませんので、第一顧問の先生にくっついて行きました。私は第三顧問なので、一番下っ端です(そりゃそうですよね)。会場は八女市弓道場でした。筑後地方北部の八女市の街中にありますが、八女市街自体を歩くのも初めてでした。通過はいくらでもしてきましたけど。

八女市弓道場です。この一日目早朝は晴れていましたが、その後は悪天候となりました。
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春の交通安全県民運動

 4/17(水)朝、春の交通安全県民運動の一環として、大牟田警察署や近隣の高校の方々と合同で、有志学生さん達と共に大牟田駅前で通行人の方々に資料配付をしました。校務の一環です。

 有明高専チーム(4名+鷹林)は、大牟田駅西口の西鉄側で配りました。西口は裏口的な位置づけですが、東口のJRよりも西鉄の利用者が1.5倍以上多いです。

大牟田駅西口で配りました。西鉄側です。2名x2チームで待機しました。この直後に西鉄特急が到着して、怒濤の人だかりとなりました。

 西鉄電車が到着するまで少しの間は人通りもなくて、退屈しました。しかし一旦西鉄特急が到着するや否や、怒濤の如く駅前が人で溢れかえりました。あっという間に配布物はなくなってしまいました。

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