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教育における哲学とゲーム

 昨今は、授業に関する管理が厳しくなっています。昔、特に大学の授業はいい加減なものが多かったです・・・よね? 授業内容とは全然違う話を聞かされたりしたものです。おいおい・・・と。

 まあこれは極端な例ではありますが、高等教育の授業というものは、評価はさておき、何らかの講師の哲学が入っているものです。なぜなら、高等教育の内容をすべてに渡って限られた授業時間内で終わらせるのは、実質的に不可能だからです。

 先の最終講義でも、講義や著書に哲学が入っているかを問われていました。

 例えば化学分野の有機化学。必修ですね。その世界から遠くに離れたところへ来た今でも、教科書は手元にあります。当時の教科書はモリソン・ボイド。これ全部を1年間で授業しきるのは不可能ですから、行き着くところは、「覚えておけ」でした。何章に何が書いているかまで覚えたものです。今でも記憶にあります。

この厚さを1年間で覚えました。今でも居室の本棚に置いています。
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羽ばたく飛車と角

 本日3/13(金)は、2025(R7)年度卒業式でした。創造工学科 エネルギーコース 6期生の卒業と共に専攻科 生産情報システム工学専攻 電気系 24期生の修了でした。修了する専攻科生とは、一昨年担任として送り出した4期生です。

研究室メンバーでの集合写真です。

 5名の修了生のうち、2名は鷹林研究室のメンバーである内藤 陽大君と野田 浩矢君でした。1学年上の古賀 永君、塚嵜 琉太君、福田 旺土君達が現在の土台を造り、次代の内藤君と野田君で飛躍を遂げました。2年前の2023年度、専攻科に残った福田君、5年生になった野田君内藤君が学会賞を取りまくって、研究室の快進撃が始まりました。

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3E担任も終了

 2/20(金)は、内藤君の表彰と共に3E担任として最後の日でもありました。今年度は初の3E担任として、51名もの学生さん達を率いました。いわゆる多感な高校3年生ですから、4E・5E担任とは違った忙しさでした。いやむしろ、4E・5E担任の方が楽でした・・・。夏休み学会ツアーを終えてからの9月の定期保護者面談は51家庭、永遠に続くのかと思いました。

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創造性は絶対善か?

 創造性、すなわちcreative mindが声高に叫ばれて久しいです。高専の授業においても創造性が重視され、ていうか学科の名称にも使われていますね。

 創造性は、私が研究者として今後も生き続けて行くために絶対に必要なものであることは間違いないです。しかし創造性は、学校教育に等しく取り入れなければならないくらいに全ての人々に必要不可欠なものなのでしょうか。創造性を発現するための手段としてコミュニケーション能力など殊更自分をアピールすることが求められる社会ですが、それが苦手な学生さんもいます。資源の少ない我が国にcreative mindが必要なのはよく分かります。しかしそれだけで良いのでしょうか?

 同じことを繰り返せるのもprofessionalです。授業でも言っています。そこに創造性はありませんが、世の中には必要不可欠な存在です。当然のことを当然に繰り返すことができるのも必要不可欠な能力です。古い例えで言うと、灯台守です。農耕民である日本人にとって、自己アピールは本来苦手なことではないかと思います。上述の学生の能力が低いかというと、そんなことはありせん。形のある仕事はできますし、まじめで責任感もあります。安心して仕事を任せられるタイプです。

同じことを繰り返せるのもprofessionalです。
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学力入試から仙台へ

 2/8(日)は、全国的に寒波の日でした。こちら有明もご多分に漏れずに朝から吹雪いていました。そんな寒い中、衆議院議員他選挙と共に本校本科入試が行われました。

 高専本科の入試は、推薦と学力の2種類で行われます。推薦は、所属中学校からの書類を元に面接審査されます。学力は通常の筆記試験ですが、国立高専では全国統一のマークシート方式となっています。この全国統一問題の特徴を活かして、「最寄り地受験」という制度があります。有明へ志望であっても遠隔地の受験生は、現地本校に来なくても最寄りの他高専を受験会場にできるという制度です。逆ももちろんです。有明には全国高専でも数少ない建築(A)コースがあるため、遠隔地から志望する人が多いです。加えて情報システム(I)コースもCDECで昨今イケイケです。我がエネルギー(E)コースはどうでしょうか。まあ、有明は総合学科制を採っており、2年次後期からの専門コース配属となりますけどね。

 推薦と学力の募集人員比は各校によって異なり、有明では約6:4となっています。推薦は先月に済んでいます。つまり定員200名のうち約120名は決定していますので、残り約80名の枠を今回の学力試験で争うわけでした。

 寒波積雪で受験に支障があるかと心配されましたが、幸い問題はありませんでした。有明へ至る道は急な坂になっていますが、スタッドレスタイヤは完備しています。ちなみに選挙は、不在者投票を事前に済ませていました。

校門に雪が積もっています。
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教育という強制

 教育現場にいると、学力低下を年々顕著に感じます。大学の先生方からも同様な声を聞くので、私の個人的思いや局所的なものではないようです。全体的な低下というより、格差が激しくなっています。世の中の人は平均を見ることはあっても、標準偏差には興味ないものです。できる学生とできない学生の差が大きく開いてきています。上位者に合わせれば下位者から不満が出て、逆に下位者に合わせれば上位者から不満が出ます。授業レベルの調整が難しいところです。

 原因はコロナ禍によるオンライン化と人の繋がりの希薄さのせいかと思ってはきましたが、それだけではないようです。日本の教育行政は、長きに渡り主体的な学びを推進してきました。要は、「学びたいものを学ぶ」です。自己決定権が重視されきています。

 しかし教育の根幹は、「強制(矯正)」です。主体的な学びは、私に言わせれば、教育ではないです。それは学校以外の自宅等でもできることです。studyとlearnは違います。

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2025年度第2/2回EコースGE講演

 時間を少し遡りますが、旧年12/12(金)に2025年度第2/2回EコースGE講演を行いました。1回目は東北大学 阿加先生でした。

 2回目の今回は、初めて企業の方をご招待しました。アプライド マテリアルズ ジャパン株式会社のShambhaviさんに英語講演を実施していただきました。

 Shambhaviさんはインド共和国コルカタ(カルカッタ)出身で、名古屋大学へ留学され生物工学を専攻し、ご卒業後は、現職であるアプライド マテリアルズ ジャパン株式会社へ入社され、現在は半導体製造装置のエンジニアとして勤務されております。

私が司会で講師の紹介です。
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Digital Detoxと恩師の教え

 情報過多の現在、スマホでインターネットを通じてdigital資産を使えば、容易に必要な情報を必要なだけ得られます。かくいう私も日常の忙しさに負けて、そのような情報入手の占める割合が多くなりました。読書の時間がめっきり減りました。

 Digital経由であれば、書籍よりもはるかに容易に情報を得ることができます。しかしながら、自分では賢くなったとは思えません。むしろ知能の劣化を実感する有様です。深い思考が出てこないのです。湧き出すような思考が。

 以前に述べたように、研究室の研究は一段落の時期を迎えています。一つの時代が終わる感じです。最後の仕事である論文化へは、思考の深さに基づく創造性が必要なのですが、我ながら浅さを感じてならないです。老いてしまったのかと。

 そんな時、研究室の学生さんが学士会報を読んでいました。学士会報とは、学士会が毎月発行するオピニオン誌です。学士会は旧七帝大の連合同窓会で、私も会員となっています。会員には学士会報が送られてきます。論考を寄せる方々は旧七帝大のOB/OGで、いずれも感銘する深い内容なのですが、忙しさにかまけて研究室に山積みにしています。それを目にした学生さん曰く、面白いとのことでした。

学士会報は面白いそうです。
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法理の限界と絶対的存在

 現在の社会は、法で詰められた社会です。法で詰めることにより、皆が幸福な社会を作ろうとしています。若い人ほど、白黒をハッキリさせようとします。かくいう私もそうでした。

 しかしながら法を詰めていくと、却ってその盲点、矛盾点がきらびやかに浮かび上がってきます。所謂グレーゾーンです。つまり、法で人間の行動全てを制することはできないということです。

 法の限界線ギリギリにいる人ほど、矛盾を責めて自己に有利な状況に持ち込もうとします。それが良識(common sense)では到底歓迎されないことであっても、法を詰めた社会では罰することができないことがあります。その人を一時的に利することになったとしても、社会が利されることはありません。そう、その利は一時的にしか過ぎません。

 民主主義の世の中は、視点を変えてみれば、法を詰めた世の中です。生きやすいと思われる反面、法匪が跋扈しやすい危険性があります。古代中国、法が定められた秦の社会は瞬く間に滅びました。法三章の漢が取って代わり、長く続きました。人間社会は、個人と同様に、流転するのでしょうか。

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ホームページからの今昔

 当初はいきおいで立ち上げたこのホームページでしたが、いつの間にやら日々の趣味となりました。日々の業務に忙殺されていますので、趣味は欲していません。それよりもじっくり考えることができる自由な時間が欲しいです。・・・が、趣味となりました。

 特にフォロワーを欲しがったわけではないですが、全国の高専、大学、そして企業の方々が閲覧してくださっているようで、まあ人生ボッチではないなと安堵しているところです。

 昔を思い出せば、ちょうど学生さん達と同じ年の頃はインターネットが世に出始めた頃でした。スマホどころか携帯電話が珍しい時代でした。さらには下宿に電話がありませんでした。さすがに電話がないのは不便なので、加入権を買って部屋に引きました。加入権・・・、死語ですね。

 そんな当時、今と同じようにホームページをつくってみたことがあります。大学のサーバを使って、見よう見まねで。まだHMTL 2.0の時代でしたので、デザインは現在のものに遠く及びません。中身は今と変わらないスタイルでした。

 しかしながら若くて世間知らずだったこともあって、語れるネタも少なく、半年くらいで止めたと記憶しています。何か、何でもいいから、語れる人に憧れたものです。

 さて、そんな自分の若い頃と比べれば、目に映る学生さん達は「基本的に」優秀です。今はスマホから色んな情報を手に入れることができて、容易に広いネットワークがつくれて、そして実際に留学などで自由に羽ばたくことができる。良い時代です。

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国際交流に考える (2/2)

 有明高専ではグローバルエンジリアリング講演(GE講演)という制度があり、英語を母国語ないし主要言語としている外国人ないし英語が話せる日本人を講師として招いています。コース別で年2回開催しておりまして、各国際交流担当者が差配しています。エネルギーコースはこの4年間、私です。

 題目は専門的内容に限らず、講師のキャリア形成と将来プランでも良いです。3年生が主対象ですので、前者の内容が深すぎてはついていけません。3E以外にも、2E~7Eのみんなができるだけ聴講できるように段取りしています。

 講師は、人づてに人づてを重ねて毎回素晴らしい方をお招きできています。素晴らしさの基準は、学生さん達にとって有益であるかどうかです。講師の方々の生き方が、学生さん達のうち一人でも良いので、心の柱や人生の目標となってくれればと願っています。

 結局、人は人に育てられます。決してモノではありません。人生の幸福とは、親以外に目標とできる人、「師」とも言いますが、を持つことでしょう。

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国際交流に考える (1/2)

 今週、国際交流に関わる全体会議が有明高専で開催され、参加しました。

 高専生活6年目で、3年目からずっと国際交流に携わっています。別に望んだことではなく、校務としてやっています。しかし、やる以上は精一杯やってきているつもりです。

 かなり大雑把に考えます。先の戦争指導者の世代を第1世代とすると、祖父母は2、父母は3、私は4、学生さん達やお息子さんは5となります。

 現在の世の中を見ると、平和だよなと思えることが多いです。私が子供の頃は、あちこちに戦争を引きずっているものがありました。現に経験者がたくさんいましたし。戦争はひ孫の代(4)まで祟るということです。

 別に「国際交流で世界を平和にするぞ!!」というほどの熱意はありません。人類の歴史は、戦争の歴史です。「人間の歴史に『絶対的な善と絶対的な悪の戦い』など存在しない。あるのは、主観的な善と主観的な善との争いであり、正義の信念と正義の信念の相克である」とは、遠い未来のヤン・ウェンリーも言っています。

 とはいえ、学生さん達へ可能性を提供するのが仕事の第一ですから、なんとか国際交流の仕事やっています。今や国際交流、端的に留学は、遠くの言葉ではなく、すぐ身近にあるものです。何人でも簡単に行ける時代です。

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