Author Archives: 鷹林 将

原子力と日本人とマックス・ウェーバー

 電気料金が高騰している昨今、原子力発電所の反対運動が静かになったような気がします。こちらエネルギーコースにいますと、その専門授業があることもあってか、自ずと原発の話が耳に入ってきます。耳を立ててみると、原発は安全設計に万全を期していることが分かります。へー、よくできているなと。

 時を遡ると、2011年3月の福島のときは仙台で被災しました。地震後間もなく、避難所で河北新報という地元紙に目を通すと、メルトダウンのトップ記事。我が目を疑ったものでした。

 さて、昔からずーっと思っていたことがあります。原発反対運動自体は否定するものではないですが、その人達は併行して「節電」を唱えたり実践しているのだろうかと。原発の低コストは魅力的であり、かつメルトダウンしない限り、例えば火力と比較したクリーンさは棄て難いものがあります。資源の乏しい我が国にあって、エネルギー供給の安全保障の点から、原発を選択することは現実的な選択かと思います。

 これから暑くなってきます。まさか、クーラーつけまくって運動しませんよねぇ?

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Nice!! 真空

 みずほ号の真空度が、4.0×10-6 Paを切りました。Nice!! 真空です。

 もちろん、ずーっと引きっぱなしではなく、日々の実験の都度大気開放しての値です。なかなか素敵です。春先にベーキングした効果か、最近真空度は絶好調です。

 奥のかもめ号も10-6 Pa台に突入しました。みずほ号との差に関しては、かもめ号の方が性能が悪いというわけではなく、真空ポンプの組み合わせによる問題かと思います。

 信頼性工学で言うところの「補機(待機冗長系)」の概念に沿った設計と運転をしています。大小の真空ポンプを並列で動かしています。みずほ号よりもかもめ号の方が大小の排気量差が大きく、そのバランスの関係でちょっと悪くなるのかと思います。単独運転にすると良くなりますけど、万が一のトラブルに備えて、補機も運転させています。つまり、待機ではない冗長系ですね。

 いずれにしろ、市販の装置では良くても精々10-5 Pa台に入るか入らないか程度ですから、1桁以上性能が良いです。

手前がみずほ号、奥がかもめ号です。

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OB指導

 今年のGWは最大9連休でしたが、本校では5/1(月)と2(火)は通常授業日でした。

 この期間、帰省してきた今春卒業生の塚嵜 琉太さんと実験し、現役学生さん達の指導もしていだたきました。有明高専では卒業研究期間が4年生後期からの1年半ですので、半年間上下4年生と5年生学年が交わることができます。培った技術と経験を代々伝えていくことにより、年を追う毎にレベルアップが期待できます。

お土産です。有名ですね。

 シリコンウェハーのカットから指導していただきました。この手の実験の基本中の基本ですね。私も割り疲れましたので、もう学生さん達に任せたく・・・。

まずはお手本。
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受験は勉強に非ず

 普通科の進学校では高校3年ともなると、受験勉強にまっしぐらです。普通科では通常、職業訓練は行わないので、進学してから職能を身につけます。

 一方、高専はその名からして、高度な実業学校です。普通科並み、いや大学レベルの専門教育と併行して、実習・実験という形の実務教育を行っています。通常、高校+大学の7年間を要する内容を、教養的な部分は幾分削られはするものの、5年間で済ませますので、カリキュラムは非常に厳しいです。高専教員4年目ともなると、そんな環境に慣れてきて鈍感になってきましたが、新しく入ってきた方の視点を伺うと、やはり厳しい世界だなと改めて思います。

 そんな高専の成績上位学生さん達は、とても感心するほど優秀です。当然進学して、さらなるレベルアップを図りたいと思うのは自然の成り行きでしょう。その一方で、厳しいカリキュラムは普通科のような受験体制を設けることを妨げます。

 そこで進学、つまり大学3年次編入制度では、推薦制度が充実しています。成績優秀であれば、面倒なペーパーテストを省略できます。これはとても優れた制度だと思います。

 何故なら、「受験は勉強に非ず」だからです。

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仕事は何故減らないか?

 公務員というのは、基本的に個性を否定します。わかりやすく言うと、「○○さん特有のリーダーシップ」というのを認めません。公に資するということと、リーダーシップは矛盾することがあるからです。それは、何かしらリーダーシップを取るということは、何かしら方向性がありバイアスがかかります。公平を大前提とする公務員には相応しくないことになります。

 リーダーシップは特別職、つまり市長などに求められます。選挙で選ばれたのですから、バイアスがかかっていても、それが公約に基づくのなら大義名分が立ちます。

 リーダーシップに最も求められることは何か? それは何かを始める能力よりも、何かを終わらせたり、縮小したりする勇気だと思います。何かを始めることは、意外と容易いものです。しかし何かを終わらせたりすることは、とても勇気が要ることです。自然は変化を嫌うのです。たとえ現状が良くないことであっても。

 何かを始めることは部下に任せて、リーダーには、何かを終わらせたり、交通整理をしたりして責任を取ることが最も必要だと思います。

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入学式とパン祭り

 ちょっと時間が経ってしまいましたが、4/6(木)は入学式でした。生憎雨天で、桜は散ってしまいました。世界的に入学は9月なのですが、やはり日本のスタートには桜がよく似合います。早々に散るのがちょっと困りますね。北国だったら良い感じに時期が合うのですけど。

桜は散ってしまいました。

 ところで、校内の売店がコンビニ化されました。売り場面積も拡充されました。日本三大春祭りの一つである「ヤマザキ春のパン祭り」が開催されています。

コンビニ化しました。
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自立と信頼

 前回の続きです。

 若人には家族以外に頼れる大人が必要なのだと述べました。

 その年頃、つまり十代から、人には自立心が宿ります。俗に、反抗期っていうやつです。

 しかし自立心といっても、すぐに独りで世の中を立ち回り、ご飯が食べられるわけではありません。理想と現実との乖離です。

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教員とは何か?

 「教員とは何か?」を考えます。

 教員とは、「教育に関するサービス業の一形態」と思います。一形態とは、家庭や習い事も教育の一環に含まれるからです。

 サービス業とはいえ、指導する立場ですし、常に若人を相手にしますから、ややもすると上から目線になりがちです。それは、サービス業としては御法度なのは言うまでもなく、かつ教員自身の人間的成長を妨げます。教員は決して王侯貴族ではありません。

 残念ながら、社会経験をまともに経ずに若い頃から先生ともてはやされてきた人の中には、いつの間にか精進を忘れ、長じて能力不足やまた迷惑行為で社会を困らせる人がいることは事実です。そんな人は、潜在的な劣等感からなのでしょうか、揚げ足取りが好きな傾向があります。組織に居ては最悪の人であり、最も恥ずべき行為ですね。

 燕雀安知鴻鵠之志哉。

 かくいう私ですが、教員としてやっていくには、如何にして自分を正すべきかにひたすら悩んでいた時期もありました。企業経験など様々なチャレンジと失敗を経て、この歳になってようやく、少しは自分に自信が持てるようになってきたかなと思います。

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令和5年度開始

 令和5年度が始まりました。といっても4月は土日からのスタートですので、実質稼働は明日4/3(月)からです。

 研究室学生さん達は、後期に新4Eが入ってくるまで6名体制となりました。今年度は研究室3年目にして、初めて専攻科生を1名迎えることになりました。

 卒業生は、ポットを残して去って行きました。タコ足配線にしてブレーカーを落とさないよう、大事に使っていきます。大丈夫、実験装置は別系統です。

結構電力を使いますので、要注意。

 新年度といえば、異動ですね。長年の共同研究者である小川 修一先生が、日本大学 生産工学部 電気電子工学科 准教授として独立されました。

 吉冨 貴司先生は福岡県立八女工業高等学校です。近くですね。

 それぞれの新たなスタートです。

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技術職員さん

 技術職員さん、以前の言葉で言うと技官さんは、縁の下の力持ちです。研究活動他を遂行していく上でなくてはならない存在です。学生時代から現在に至るまで、腕利きの技術職員さん達には大変お世話になってきました。

 学生時代は化学系でしたから、ガラス器具をよく作っていただきました。化学実験にガラス器具は欠かせません。設計したちょっと煩雑な器具も難なく作っていただきました。必要なガラス器具のイメージ設計(スケッチ)はできますが、我ながらガラス細工は下手なので、専ら技術職員さん頼みでした。

 いや、練習はそこそこしたのですが、どうも向いていないらしく。ただし、電気化学のAg|AgCl参照電極だけはお手の物ですけど。

 長じて物理や電気方面にシフトしてきてからは、電気回路製作もお願いしてきました。素人だった電気回路設計も懇切丁寧に教えていただき、今や授業してますもんね。不思議なものです。

 こちら有明高専にお世話になってからも同じです。実験・実習授業から研究室の整備まで大変お世話になってきました。

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空港オフィス

 日本の端の方である九州にいると、出張は飛行機が多くなります。もう福岡空港へ何度通ったか。この3月も東京を2往復しました(KRIS2023応用物理学会)。もう目を瞑っても歩け・・・はしないか。

 ただし、出張してどこにいようとも、仕事は降ってきます。よくもまあこれだけメール来るよなと。最近は、メールを返信したり、書いたり、整理したりするのがめんどくさい、ていうか大変なので、Teamsチャットで個々対応しています。

 ちょっと話がずれましたか。このコロナの3年間、唯一喜ばしかったことは、リモートワーク制度の確立ならびにそのソフトウェア環境(Microsoft Teams、Google Classroom、Google Meet、Zoomなど)の充実です。一々会議で拘束されることが少なくなりました。たった少しの会議でその日一日拘束されるなんて、不合理であり、困ることこの上ないですから。

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高桑先生ご来校 (3/3) ~ TSMC工場と阿蘇山への旅 ~

 3/25(土)最終日は、車で熊本へ行きました。昨今話題持ちきりのTSMC工場の建設現場見学をメインに行きました。まあ要するに、ただのお上りさんです・・・。

遠くにTSMCが見えます。
5E有志と高桑先生で記念写真。
近くには牛さん達がいました。

 牛さん達がたたずむのどかな風景の中に、突如としてできた世界の大工場です。

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