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Bargain for Communication

 10月になりました。月初めの各社内定式が終わり、また新たな就職活動戦線が始まりました。そして、コミュニケーション能力の大安売りもまた始まりました。Bargain for Communicationです。

 以前にも書きましたが、その勘違いには聞き飽きます。コミュニケーション能力至上主義を、勉強しないことへの免罪符と勘違いする輩も出てくる始末です。OBや先輩からこのような類のことを言われて、真に受けます。真に受けるというよりは、それを免罪符として使ってサボろうする潜在意識の発現です。そのOBや先輩って、本当に自身が人生の理想や目標とすべき人材なのかな?と思います。

 そんな中の毎度の後期、内定式を済ませてあとは卒業を控えるだけの5E学生達に対して、信頼性工学の授業を行っています。コミュニケーション能力の真の意味について説きました。それは、「めんどくさい人を何とかする能力」ということです。

授業スライドの一コマです。
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研究活動と高専

 高専(National Institute of Technology)は高等教育機関の一つですから、大学と同じように卒業研究が科目として存在しています。言い方を変えますと、高等教育機関であることは研究活動によって担保されています。

 つまり高専は、研究機関としては大学/大学院や国研と同等なのですが、そこはやはり規模の問題がありまして、建物一棟に及ぶような大型実験装置はありません。一校全体で1,000人程度の学生数です。国立大学は一「学年」で3,000人を越す規模ですからね。私立大学だと10,000人規模にもなります。でも予算手当てとしては規模の割には大きくて、大学の先生方からは羨ましがられていることもまた事実です。実感ないけど・・・。

 現在の研究室専攻科生達は、賞を取りまくってくれています。ちょっと取りすぎかなあと思い、この状況は後輩達へ続いてはいかないだろうなと、嬉しいようでちょっぴり不安な心持ちです。

 この状況の見方を変えてみれば、マネージメントさえしっかりすれば、高専は十分な研究機関として機能することの証左でもあります。しかし残念ながら、現実はそうではないです。

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GEC2024@San Diego, CA, USA

 夏休みの締めくくりとして、GEC2024 (The 77th Annual Gaseous Electronics Conference, 第77回気体電子工学年次会議)という国際会議に行ってきました。要はプラズマの会議ですね。APS (American Physical Society, アメリカ物理学会)主催の第一線の国際会議です。9/30(月)-10/5(土) (※含機中泊)の日程で、開催地米国カリフォルニア州サンディエゴ市に行ってきました。そう、5月に別の会議で行ってきて以来の再上陸です。4ヶ月後にまた来るとは思いも寄りませんでした。前回は一人旅でしたが、今回は専攻科生3名と共に旅しました。

 4人も費用どうすんの!? ということがまず思い浮かぶと思います。ご心配なく。高専機構は現在国際化に力を入れていまして、学生さん達の短期留学や国際会議出席に積極的に援助をしています。私はその校務を担当していまして、先鞭をつける形で支援を受けて学生達を登壇させています。昨年一昨年と毎年実施してきました。

 日本からサンディエゴへは、成田から直行便があります。5月は羽田からサンフランシスコ経由で行きました。しかしいずれも高額なので、4人旅の今回は、福岡空港からハワイ経由の乗り継ぎで向かいました。こちらの方が大夫安くなりました。支援があるといっても、100%ではないですからね。飛行機は、航空会社や旅程の組み合わせにより大きく価格が異なります。

福岡からハワイ・ホノルル経由で行きました。

 これを読んでいる高専生の皆さん、高専を目指す皆さん、保護者の方々は、チャンスだと思います。大学だと規模が大きくて中々難しいのですが、小規模な高専でしたら海外への機会を掴むことは比較的容易です。

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高桑雄二先生受賞&古稀祝賀会

 9/28(土)は、東北大学 高桑 雄二先生の日本表面真空学会令和6年度学会賞受賞と古稀の祝賀会に参加してきました。場所は仙台ではなくて、集まりやすい東京で、しかも浅草の屋形船となりました。

全国各地から浅草へ集まりました。
高桑先生と記念写真。

 ただいま光電子制御プラズマを用いて研究展開をしておりますが、その光電子制御プラズマを生みの親が高桑先生です。まあ要するに、私はその掌の上で遊んでいるということになります。

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先例と教育

 世の中には、先例を持ち出して進捗を止めようとする人がいます。厳しく言いますと、個人的には、世の中で一番嫌いな人の類です。

 その理由としてまず第一に、根拠がないからです。先例が正しいという証明は不可能です。もし正しいならば、こんなに現代技術が進んだ世の中では天災はなくなっているはずです。過去の通りに現在が進む保証はどこにもありません。

 第二に、卑怯だからです。他を隠れ蓑にして言い訳する人は嫌いです。自身の言葉で言うべきです。主張するならば、叩かれ批判されることは覚悟すべきです。

 しかしそう言う人、自身に火の粉が降りかかったら、先例を平気で破ります。分かりやすいのは、給料の変動ですね。もし先例(前例)のないベースアップがあったとしたら、その人はどう対応するのでしょうかね?

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第15回半導体材料・デバイスフォーラム

 9/25(水)、第15回半導体材料・デバイスフォーラムが福岡市の福岡国際会議場で開催されました。これは、半導体材料・関連デバイス研究分野に携わっている高専生を中心とした会です。国立高等専門学校機構による半導体人材育成事業の一環です。講演・企業説明会・ポスター発表会がセットになっている大規模なイベントです。今回は有明高専代表として、研究室の専攻科生達がポスター発表を行いました。5年生は聴講参加としました。

 参加者には、九州・沖縄地区以外の高専生、大学生や大学院生(高専OBを含む)、さらにはまだ卒業研究の段階にない低学年の学生さん達もいました。

会場です。
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福島八幡宮放生会弓道大会

 9/23秋分の日は、八女市弓道場で福島八幡宮放生会弓道大会が開催されました。毎度の弓道の試合ですが、いつもと違うのは主催が八女弓道会で一般の方も参加する試合です。弓道は、老若男女問わず行われている武道です。前日に同会場で高校の新人戦が行われたこともあって、参加学生は希望者としました。

 弓道部顧問になって初めて、一般の方の弓を見ました。大会の初めは矢渡しという儀礼があるのですが、初めて一般の高段位の方のを見ました。やはり違いますね。

プログラムです。
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企業と高専

 何回か投稿しています(これこれ)が、各高専には企業のサポーター集団みたいな組織があります。有明高専では、有明広域産業技術振興会という名称です。会には、地元大牟田・荒尾の企業を中心に100社を超える企業がメンバーとなっています。

 目下、少子高齢化を主要因として、世の中は人手不足が社会問題化しています。各企業においては、人材確保は非常なる死活問題と化しています。「仕事はたくさんあるんだけど人手が足りない!!」という声に満ち満ちています。受注を断らざるを得ない状況だそうです。

 逆の視点から見れば、学生側としては売り手市場です。学生達を預かる学校・教員側としては助かります。

 しかしながら、教員は只々お茶を飲んで佇んでいてはならず、企業とコミュニケーションを常にして、世の中のニーズや動向の情報収集に努めていかなければなりません。そして得た情報を教育活動へとフィードバックしてUpdateに務めていかなければなりません。人材は頭数があれば良いというものではありませんから、どのように学生達を導いていくかという試行錯誤の日々は終わりません。

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バスセンターと駅

 カレーで有名な新潟の万代シテイバスセンターは、信濃川沿いで市内繁華街に近くにあります。万代シテイという複合商業施設の中心にあります。新潟の街頭インタビューでよく出てくる場所ですね。新潟駅から歩いて行けない距離ではないですが、少し離れています。個人的に、大阪の千里中央に雰囲気が似ています。

万代シテイです。千里中央に雰囲気が似ています。

 しかしながらバスセンターは、現在の視点からは狭い感があります。天井も低めです。センター内に全てのバスは入れず、周辺の道路沿いにもバス停が点在しています。

 応物会場の朱鷺メッセへは、新潟駅から万代バスセンターを経由するバス(佐渡汽船線)で行ったのですが、気になる点がありました。それは、バスが右折でセンターに入らなければならない動線です。これでは交通渋滞を引き起こすよなと。広島バスセンターはその点動線が整理されています。歴史は似たようなものですが、違います。

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夏と共に去りぬ

 今回の応物で研究発表は5件が限界であることを身を以て知り、研究室への専攻科生受け入れは最大5名までだなと悟りました。今は3名です。

 研究室としては、5年生は地方大会(支部大会)、専攻科生は全国大会で登壇することを最低限の目標に掲げています。しかしながら今年度は既に5年生2名は全国デビューして、専攻科生は国際会議までも経験済みです。さらには全員受賞もしています。

 我が学生達ながら、敬服です。国際会議や全国大会という大舞台では、年齢も学歴も関係ありません。よほどのプレッシャーであったことは想像に難くないですが、彼らにとっては十分な成長の舞台になったことと思います。

 内容によってはデータや学会での議論も煮詰まってきましたので、あとは私が論文にしていく作業が残っています。論文執筆は一番やりがいがある仕事ですけど、一番大変な仕事でもあります。

 学生さん達の学会発表に拘るのには理由があります。以前にも述べたように、とある大学院の先生に「専攻科出身者は使えない」と言われたことがあるからです。残念ながら、けだし至言です。専攻科生を受け持つ身としては、胸に突き刺さります。

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応物 in 新潟

 応物に新潟へ来ています。研究室一同で来ています。全員初めての新潟県です。

 学会へ来て発表すると、なんてことないことをミスっていることに気づかされます。

 学会って何するところかというと、「目を覚ます」ところかと思います。日々の業務に疲れ果てているとはいえ、片手間となってしまっている研究活動を恥じ入るばかりです。

 研究しなければ、苦しむことも悩むこともないんでしょうが、それらがない人生っていうのは退屈かもしれません。体育会系の部活動と一緒なんかなぁ。

 タレカツバスセンターのカレーで心癒します。

米(まい)ちゃんと米(まい)るくんがお出迎え。新潟と言えば、やはり米ですよね。
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