Tag Archives: 電気磁気学

教えられなかった不幸と叩き込まれた幸福

 担当授業で受講学生さん達からアンケート評価(匿名)を受けるというシステムがあります。先日結果が出ました。反省する点もあれば、う゛~んと思う点もありました。

 担当している電気磁気学(電磁気学)のような基礎理論は、忌避されるものです。今も昔も。電磁気学を大好きという人はあまりいないと思います。

 しかし、化学を専攻してきたものの立場から見れば、電磁気学ができる電気の人は尊敬に値します。回路理論は何とかなるかと思えますが、電磁気学は一朝一夕にとはいきません。

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翻訳と教科書

 先日、Feynmanさんの「Lecture on Physics」の原書を買いました。言わずと知れた物理学の名著です。

 「今更かよ?」と思うかもしれませんが、日本語訳は昔から持っています。とはいえ、どうにも訳に馴染めずに活用できていませんでした。この度、思い切って大人買いしました。

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電気化学

 毎週、高専教員と地元企業の方々との交流を目的としたオンラインサロン会議が行われています。縁あって、ほぼ毎回参加させていただいております(※忙しいと、時々忘れます。ごめんなさい)。

 先週の回では、「電気化学(Electrochemistry)」の話が出ました。電気化学、そう、私の博士号取得分野です(※正確には、その中の「光電気化学(Photoelectrochemistry)」)。

 とはいっても、博士号を取ってからは、世の流れに身を任せて物理や電気にシフトしてきましたので、今や電気化学とは疎遠になっています。同窓会で話を聞くらいです。でも、当時の電気化学だけの知識力に、己の限界を感じていた(= 独立研究者として生きていけない)のもまた事実ですけどね。

 会議では、ふと企業の方から電気化学について問われることになりましたが、スイスイ答える自分がいました。まあ、そりゃ一応、博士ですからね・・・。川は涸れても、水源はまだ生きているようです。

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偏光サングラス

 先日、佐賀県鳥栖市にある九州シンクロトロン光研究センター (SAGA-LS)に研究打ち合わせに行ってきました。鳥栖プレミアム・アウトレットの正に隣です。アウトレットに行ったことがある人は、すぐ隣が日本有数の研究施設であることに気づかれましたか?

 帰りに、アウトレットで偏光サングラスを買って帰りました。

 有明高専に来てからの生活では東西の移動が多く、車の運転中に朝日や西日がよく目に入ります。前のメガネの時は眩しくて仕方なかったのですが、新しくしてからは耐えられるようになりました。それでも視界が確実とは言えないので、偏光サングラスを探していました。

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設計とそんな時代もあったねと

 後期から回路設計実習の授業が、3E、5E、6Eで始まりました。

 私のような化学(C)出身の人が電気(E)の人に期待することは、主に2点挙げられると思います。

1. 回路が設計できる(つくれる)こと

2. 電磁気学(電気磁気学)がわかること

です。「この実験をしたいんだけど、反応制御には電気回路が必要だ(電気化学でのポテンショスタットなど)。しかし、回路つくれんな~」なんて。

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English

 私、前期は6E(専攻科1年)の英語(生産情報システム技術英語)も担当していました。英語といっても文法云々の話ではなく、英語で書かれた専門分野教材を用いて授業をするというものでした。

 というわけで突然ですが、日本人の英語についてちょっと考えてみようと思います。

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電気磁気学

 毎度Eコースと関係ない話ばかりを上げていますが、今回は(まじめに)コースで行っている授業を紹介します。

 私、電気磁気学(電磁気学)の授業を担当しています。電気磁気学は、コース配属直後の2年生後期から4年生前期までの計2年間あります。現在、2年生後期分(基礎電気磁気学)は南部先生のご担当で、私は3年生通年(電気磁気学I)と最後の4年生前期(電気磁気学II)を担当しています。泉先生を引き継いだ形となっています。

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